映画【影武者】感想(ネタバレ):迫力の大作感あふれる信玄影武者物語!美しい映像と群像劇が魅力

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●こんなお話

 武田信玄の影武者が信玄の死がバレないように頑張る話。

●感想

 オープニングの長回しで信玄と彼の影武者が対峙するシーンは、見る者を一気に引き込む力があり素晴らしかったです。映像は緑や青の夜のトーン、真っ赤な夕日など独特の色彩美が際立ち、大勢の兵士や騎馬が画面いっぱいに動き回る様子は大作ならではの迫力に満ちていました。

 ただ、影武者となる盗人の内面描写が少し物足りなかったと感じます。最初は盗みを働くやる気のない男だったのに、信玄の遺骸を湖に葬る場面を見てやる気を出したのか、その心の変化が伝わりにくく。影武者としての立場がバレるのかバレないのかという緊張感も薄く、息子の勝頼が恨みを抱いて暴れまわるだけの印象が強く残ってしまいました。

 高天神城の戦いのシーンは暗い映像で長く感じられて、合戦の迫力を感じる前に少し退屈に思う部分もあり。もう少し影武者の心情や葛藤を丁寧に描いてから戦闘シーンに入ってほしかったです。

 それでも、前景で演技をする人がいる一方、背後では何百人もの兵士が画面いっぱいに動く映像はなかなか見られない迫力があり、興奮しながら楽しめる映画でした。

☆☆☆

鑑賞日:2012/05/01 DVD

監督黒澤明 
脚本黒澤明 
井手雅人 
出演仲代達矢 
山崎努 
萩原健一 
油井孝太 
大滝秀治 
室田日出男 
清水紘治 
根津甚八 
阿藤海 
金窪英一 
宮崎雄吾 
倍賞美津子 
桃井かおり 
音羽久米子 
井口成人 
隆大介 
油井昌由樹 
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