映画【ジグソウ:ソウ・レガシー】感想(ネタバレ):装置トラップと復讐劇が交差する緊迫サスペンス

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●こんなお話

 まだまだ私的制裁ゲームが行っている人たちの話。

●感想

 物語は、警察に追われる男が「ゲームの始まりだ」と言い放ち、手にしたスイッチを押した直後に射殺されるシーンから始まります。やがて、鎖に繋がれた男女が部屋に閉じ込められ、壁に設置されたノコギリが作動。ジグソウのメッセージが再生され、緊迫のデスゲームが幕を開けます。犠牲者が出るたびに遺体が晒され、刑事たちは捜査に乗り出し、ジグソウの“復活”に世間が騒然とします。

 ゲームでは、登場人物が次々と命を賭けた選択を迫られます。足にワイヤーが引っかかるトラップ、穀物と凶器が降り注ぐ部屋、バイクを利用したサークル装置、酸の注射、銃を使った対決など、さまざまな仕掛けが次々に展開されていきます。

 一方で、外の世界では検視官と刑事による捜査が進行。互いに疑念を抱きながら、誰がジグソウの後継者なのかを探っていく中で、最終的には検視官のひとりが黒幕であることが判明します。彼の動機は、刑事の過去の不正がきっかけで妻を失ったことへの復讐でした。

 本作では、シリーズおなじみの「ゲーム進行」と「外側での捜査劇」の二重構造が描かれており、テンポ良くストーリーが進んでいきます。しかしながら、装置による殺人描写に目新しさはやや乏しく、装置の仕組みや位置関係が分かりにくい点、ジグソウがプレイヤーの行動をどこまで把握していたのかといった“ご都合感”も拭えませんでした。

 また、登場人物の数が限られているため、真犯人が誰なのかを推理する楽しみも薄く、時間軸の入れ替えによる「実はこうでした」的な展開も驚きには至りませんでした。役者陣に華が感じられず、感情移入が難しかったことも、作品への没入度をやや下げる要因となっていたように思います。

 とはいえ、90分というコンパクトな尺で退屈することなく最後まで観られるテンポの良さがあり、シリーズファンであれば一度はチェックしておきたい作品です。

☆☆☆

鑑賞日: 2017/11/10 TOHOシネマズ川崎 2024/10/24 Amazonプライム・ビデオ

監督マイケル・スピエリッグ 
ピーター・スピエリッグ 
脚本ジョシュ・ストールバーグ 
ピーター・ゴールドフィンガー 
出演マット・パスモア 
カラム・キース・レニー 
クレ・ベネット 
ハンナ・エミリー・アンダーソン 
ローラ・ヴァンダーヴォート 

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