映画【アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン】感想(ネタバレ):圧巻のアクション!でも追いつけない?

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●こんなお話

 ヒーローたちがいつも通り集合して破壊の限りを尽くす話。

●感想

 映画の冒頭からいきなりド派手なアクションシーンが繰り広げられていて、ツカミとしては文句なしのスタートでした。さすがはハリウッドの超大作という感じで、バジェットに見合った圧倒的な物量とビジュアルの華やかさがスクリーンを彩っていて、それだけでもう満足できる、そんな一本だったと思います。

 このシリーズを長年追いかけてきたファンの方にとっては、ヒーローたちが一堂に会して並び立ち、スローモーションで決めポーズをするだけでも気分がアガる瞬間でした。ファンサービスとしては非常に強力で、まさにお祭り映画といった印象です。

 ただ、シリーズにまったく思い入れのない自分としては、正直かなり情報量が多くて、ストーリーを理解するのに必死でした。「誰が何のために戦っているのか」「このキャラは一体どんな立ち位置なのか」など、把握するだけで頭がいっぱいで、純粋に物語を楽しむ余裕は少なかったです。

 1作目の時はまだキャラクターがよくわからなくても、「おお、なんかすごい!」とビジュアルだけで興奮できたのですが、今作では「この人たちは今、何をしているのだろう?」と迷子になってしまう感覚のほうが強かったです。

 アクションシーンに関しても、CGキャラクターたちが一斉に動きまくり、カットも細かく切り替わっていくので、まるで『トランスフォーマー』を観ているかのような錯覚に。見応えはあるのですが、画面の情報量が多すぎて、どこを観ていいのかわからなくなる場面もありました。

 中心となる敵・ウルトロンというロボットが「人類を滅ぼす」と言っているわりには、どこか小物感が抜けず、セリフは威圧的なのに子悪党のように見えてしまいました。さらに、新しく登場する赤い人(ビジョン)も「どちら様ですか?」という印象で、説明が追いつかず完全に置いてけぼり状態に…。

 加えて、新たに仲間入りしたキャラクターの能力がすごすぎて、物を自在に動かしたり、人の心を操ったりと、ちょっと強すぎないか?と気になってしまいました。全体的に、能力バランスの面でも納得感が薄く、感情移入しにくかった部分もあります。

 人助けの描写が丁寧に描かれているのは良かったと思いますが、その一方でアイアンマンとハルクの壮絶なバトルでビルが壊れまくるなど、「これ何百人か死んでるのでは?」と思うような破壊描写がある中、1人の女性を助ける場面に強調を置かれても、気持ちが追いつかず、ちょっとちぐはぐに感じました。

 総じて、誰でもスカッと楽しめる王道アクション映画というよりは、このシリーズの世界観に愛着がある方が楽しめる“ファン向け”の一本という印象です。シリーズファンにはたまらないでしょうし、キャラや過去作の知識がある人にはより深い楽しみがあると思います

☆☆

鑑賞日: 2015/07/06 TOHOシネマズ南大沢  2015/12/11 Blu-ray

監督ジョス・ウェドン 
脚本ジョス・ウェドン 
原作スタン・リー 
ジャック・カービー 
出演ロバート・ダウニー・Jr. 
クリス・ヘムズワース 
マーク・ラファロ 
クリス・エヴァンス 
スカーレット・ヨハンソン 
ジェレミー・レナー 
ドン・チードル 
アーロン・テイラー=ジョンソン 
エリザベス・オルセン 
ポール・ベタニー 
コビー・スマルダーズ 
アンソニー・マッキー 
ヘイリー・アトウェル 
イドリス・エルバ 
リンダ・カーデリーニ 
ステラン・スカルスガルド 
ジェームズ・スペイダー 
サミュエル・L.ジャクソン
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