●こんなお話
新共和国の依頼でハット族を探す仕事をする話。
●感想
帝国軍残党が潜伏する雪山の基地では、司令官が兵士たちを前に「良い知らせと悪い知らせがある」と語っていた。基地内では上納金の増額に不満を抱く兵士も多く、反発した部下を司令官はその場で射殺する。圧倒的な恐怖で支配された基地に、突如コード・レッドが発令される。
その頃、マンダロリアンことディン・ジャリンは、グローグーと共に吹雪の雪山基地へ潜入していた。ディンはストームトルーパーたちを正確な射撃で次々と撃破し、グローグーもフォースで監視ドローンを破壊して援護する。帝国軍残党たちは混乱し、基地内部は短時間で制圧されていく。
任務を終えたディンはグローグーと共に雪山を滑走して脱出を図るが、その先には3機のAT-ATが待ち構えていた。ディンはワイヤーと爆薬を駆使してAT-ATへ飛び移り、脚部へ爆弾を設置して一機目を破壊。続けざまに二機目にも取り付き、巨大兵器を次々と爆散させる。
最後のAT-ATには司令官自身が搭乗していた。司令官は機体に爆弾を仕掛け、自分だけ小型艇で逃亡を図る。ディンは爆発寸前のAT-AT内部で狙撃体勢を取り、離脱していく小型艇を撃墜する。直後にAT-ATは大爆発を起こし、ディンは間一髪で脱出する。
その後、二人は新共和国のパイロット・ゼブの飛行艇に救助され、新共和国基地へ帰還する。しかしウォード大佐は、本来なら生け捕りにする予定だった司令官を殺したことに不満を示し、「情報収集こそ最優先だった」とディンを責める。それでも任務達成の報酬として、ヴィンテージ仕様の飛行船を与える。
ただし条件として、ウォード大佐は新たな依頼を提示する。それはジャバ・ザ・ハットの息子ロッタ・ザ・ハットの救出だった。新共和国はハット族との関係維持を重視しており、さらに帝国軍残党の重要人物“コイン”に関する情報を、ハットツインズが握っているとされていた。
ディンは飛行船を自由に使うため、その依頼を受ける。グローグーを連れてハット族の星へ向かった彼は、ハット族の危険性を語りながらハットツインズと接触する。そこでロッタの居場所を聞き出し、すぐに目的地へ向かう。
その惑星は赤いネオンが輝く退廃的な街だった。暗い路地を歩くディンは、腹を空かせたグローグーのために屋台へ立ち寄る。四本腕で料理を作る店主ヒューゴーから情報を聞き出した結果、ロッタがコロシアムの闘士として戦っていることを知る。
ディンは監禁部屋へ侵入し、ロッタと対面する。しかしロッタは救出を拒否する。ハット族の後継者として育った彼は、権力と裏社会の期待を押し付けられ、自分の人生を生きられなかった。現在は興行主ジャヌ卿へ借金を抱えており、次の試合に勝利すれば自由になれると語る。
ディンはロッタを連れ戻すため、ヒューゴーからジャヌ卿の居場所を聞き出しバーへ向かう。ジャヌの名を口にした瞬間、店内には緊張感が走る。ディンは武力で敵を制圧しながら奥へ進み、ジャヌ卿と対面する。契約を買い取ろうと提案するが、ジャヌは拒否する。そして「ロッタは自由になる。ただしそれは死を意味する」と語り、コロシアムでロッタを殺す計画を明かす。
再びロッタのもとへ向かったディンだったが、逆に侵入者としてガスで眠らされてしまう。目を覚ますと、彼はコロシアムの中央に立たされていた。
観客席が熱狂する中、ロッタが闘士として現れる。ディンは戦う意思を見せず説得を試みるが、ロッタは攻撃を続ける。ディンは回避しながら「ロッタを自由にしろ」とジャヌへ要求するが、ジャヌは拒否。さらに複数の巨大クリーチャーを闘技場へ解き放つ。
巨大な獣や電撃を放つ怪物に囲まれたことで、ディンとロッタは協力して戦うしかなくなる。二人は連携しながらクリーチャーたちを迎え撃ち、電撃生物を場外へ投げ飛ばしたことで防護柵が漏電して破壊される。暴走したクリーチャーは観客席へなだれ込み、コロシアム全体が大混乱となる。
その隙に脱出したディンたちはロッタを確保するが、ロッタは「新共和国が追うコインとはジャヌ卿のことだ」と明かす。さらにジャヌのアジトには帝国軍残党兵が多数存在していた。
ディンたちはアジトへ潜入し、激しい戦闘の末にジャヌ卿を拘束。新共和国へ引き渡すことに成功する。しかし今回の件で新共和国とハット族との関係悪化は避けられない状況となり、ロッタも命を狙われる立場となる。ディンは彼へ身を隠すよう忠告し、別れを告げる。
休暇を得たディンは、新たに手に入れた飛行船を改造し始める。しかしその夜、賞金稼ぎエンボによって捕らえられてしまう。依頼主はハットツインズだった。契約を破った報復として拘束されたディンは、ヘルメットを外され素顔を晒される。
さらにディンは穴へ落とされ、巨大生物ドラゴンスネークとの死闘を強いられる。一方グローグーは、アンゼラン人の修理屋と共にナル・フッタ星へ潜入。下水道を進み、戦うディンを発見する。
グローグーは爆弾を爆発させてディンを救出するが、ディンは追っ手を引き受け、グローグーたちを逃がす。しかし戦闘中にドラゴンスネークに噛まれ、毒によって倒れてしまう。
死を待つしかない状況の中、グローグーはフォースで傷口を塞ぎ、水や食料を集め、毒消しを探して看病を続ける。小さな身体で懸命に師匠を助けようとする姿に、ディンは深い絆を感じる。
回復したディンはグローグーへ「逃げ続けても追われるだけだ。戦うか、逃げるか選べ」と問いかける。グローグーは迷わず戦う道を選択する。
こうしてディンとグローグーは、ハットツインズとの決着をつけるため再び武器を手に取り、ツインズのアジトへ向かう。そこには賞金稼ぎエンボや武装兵士たちが待ち受けており、新共和国軍も巻き込んだ大規模戦闘へ発展していく。
エンボとの一騎打ちやハットツインズとロッタとの激闘が行われていく。
アクションシーンの物量がとにかく凄まじく、最初から最後までひたすら戦闘と冒険が続いていく作品でした。雪山基地での帝国軍残党との戦いに始まり、AT-ATとの大規模バトル、ネオン街での銃撃戦、コロシアムでのクリーチャーとの死闘、さらにはハット族との抗争まで、とにかくイベントが途切れません。スター・ウォーズらしい異星の風景や独特なクリーチャー、巨大ロボット兵器も大量に登場するので、画面を眺めているだけでもかなり楽しい作品だったと思います。
特にコロシアムのシーンは完全にスペースオペラ版グラディエーターのような空気になっていて、巨大生物たちが暴れ回る映像はかなり迫力がありました。電撃を放つクリーチャーや重量感のある怪物たちなど、気持ち悪い生物デザインが次々と出てくるので、モンスター映画的な楽しさも強かったです。AT-AT戦も含めて、ゲーム的な爽快感を意識したアクション演出がかなり多く、ディン・ジャリンが次々と危機を突破していく姿は純粋にカッコよかったです。
グローグーの活躍も非常に多く、単なる可愛いマスコットではなく、しっかり相棒として戦いに参加しているのが印象的でした。フォースを使って敵を妨害したり、ディンを助けたりする場面も多く、シリーズを通して積み上げられてきた二人の関係性がより強く描かれていたと思います。特に毒に侵されたディンを必死に看病するくだりは、グローグーの小さな身体で懸命に師匠を守ろうとする姿が微笑ましく、シリーズファンには嬉しい場面だったのではないでしょうか。
ただその一方で、映画として見ると物語の深みはやや薄く感じました。キャラクターの魅力とアクションの勢いで最後まで押し切る構成になっていて、ドラマシリーズをそのまま長尺化したような印象も強かったです。もちろんマンダロリアンらしい雰囲気はしっかり出ているのですが、「映画ならではのスケール感のあるドラマ」や「シリーズ全体を大きく動かす物語」という部分はそこまで強くなく、2時間スペシャルを観ている感覚に近かったです。
また、スター・ウォーズ本編で描かれてきた共和国や帝国残党の巨大な陰謀、銀河規模の政治的対立などは背景程度に留まっていて、基本的にはディンとグローグーが各地で戦い続けるロードムービー的な内容でした。そのため、シリーズファンには安心感のある作りだった反面、映画として新しい驚きや重厚なドラマを期待すると少し物足りなさもあったかもしれません。
アクションも序盤はかなりテンションが上がるのですが、戦闘シーンの密度があまりにも高いため、後半になるにつれて少し慣れてしまう感覚もありました。次々と敵が現れ、そのたびに倒して進む展開が続くので、ゲームのステージ攻略を連続で見ているような感覚になる部分もあります。もちろん映像としては派手で楽しいのですが、物語の緩急や感情面の盛り上がりがもう少し欲しくなる瞬間もありました。
それでも、スター・ウォーズ世界を舞台にした賞金稼ぎ活劇としては非常に安定感があり、ディン・ジャリンの渋いカッコよさとグローグーの愛嬌をしっかり堪能できる作品だったと思います。異星人、巨大兵器、クリーチャー、賞金稼ぎ、裏社会など、「スター・ウォーズで見たいもの」をひたすら詰め込んだような内容で、シリーズファンなら十分楽しめるエンタメ作品になっていました。
☆☆☆
鑑賞日:2026/05/24 イオンシネマ座間
| 監督 | ジョン・ファヴロー |
|---|---|
| 脚本 | ジョン・ファヴロー |
| デイヴ・フィローニ | |
| 原作 | ジョージ・ルーカス |
| 出演 | ペドロ・パスカル |
|---|---|
| シガーニー・ウィーバー |

