映画【ターミネーター:ニュー・フェイト】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 何度壊してもいつも通り機械VS人類になって追いかけっこになる話。

●感想

 2019年らしいロボットの戦いがCGとあいまって迫力あるもので凄かったです。序盤の主人公たちとカタキ役のファーストコンタクトのぶん殴りあいからカーチェイスからのあの人登場どーんという流れはシリーズファンとして盛り上がる展開がよかったです。ここが1番この映画の見どころでした。

 ただ個人的にはよかったのはそこくらいまでで、あとは狙われる女の子と彼女を守る強化人間とサラ・コナーが合流しての追いかけっこが始まりますが、主人公がなぜ狙われるのかとかの説明があんまりない中で、主人公たちはお互いわかりあう気まんまんで簡単に絆が深まっていくので置いてけぼりをくらうキャラクターとストーリーでした。全体的に説明になると途端に流れがストップしてしまって退屈でした。やってることは過去シリーズと同じで、しかもジョン・コナーを救った意味がなくなり、新しい時間軸の救世主を産む女性を救うというまんま同じことをやってるだけなので彼女を救ったところでこの映画の冒頭のようなことが起きて、また別の救世主が…というのが繰り返されてしまうのではないかと時間のループについて考え込んでしまう設定でした。

 シュワちゃんもなかなか登場せず、やっと登場したと思ったら、ターミネーターというより、もうカールじいさんと普通のおじいさん何ら変わりなくて、時間経過で学んでサラ・コナーに生きがいを与える為とメールをせこせこ送るという行動がファンとして悲しかったです。しかも子育てとか家族も得てシュワちゃん登場したことによりこの作品単体の面白さがなくなってしまっているようなキャラクターでこれまたゲンナリするT800でした。過去作のキャラクターも好きになれず、新キャラクターたちもこれといった魅力が感じられなかったです。イコール面白くない時間が多かったです。

 カタキ役も「ターミネーター」1作目の怖さや「ターミネーター2」のT-1000の映像表現の驚きもなく、やっていることが同じなのも退屈でした。強化型人間という設定は新しくてよかったです。

 主人公たちも特にプランもなく行き当たりばったりで逃げるだけで、もう少し対策を練って戦ってほしかったです。電子パルスを武器にしよう→見つかった→飛行機が目の前にあったからそれに乗ろう→たまたまダムに墜落してそこで戦おう→もう逃げたくないから戦おう。という流れでクライマックスの戦いも何か主人公たちの知恵や経験で戦うのかと思ったら、普通に真正面からみんなで戦うというのもグッタリでした。だったら、最初からそれで戦えばよかったのではないかと考えてしまうクライマックスでした。見せ場のインフレがすごくて、墜落飛行機の中での格闘からのジープに乗ってパラシュート降下とかダムの水中での戦いとか非現実的な戦いがこのシリーズには合わないのではなかろうかと思いました。

 人工知能と人類の戦いもまた始まって…というそもそもの設定もシリーズファンとしては納得できない風呂敷の広げ方で、これが正統派続編といってしまっていいのだろうか? かといってまたリブートとかするのもどうなのだろうか? と考え込んでしまう映画でした。

☆☆☆

鑑賞日: 2019/11/11 TOHOシネマズ日比谷 2020/12/14 Blu-ray

監督ティム・ミラー 
脚本デヴィッド・ゴイヤー 
ジャスティン・ローズ 
ビリー・レイ 
ストーリージェームズ・キャメロン 
出演アーノルド・シュワルツェネッガー 
リンダ・ハミルトン 
マッケンジー・デイヴィス 
ナタリア・レイエス 
ガブリエル・ルナ 
ディエゴ・ボネータ 
エドワード・ファーロング 

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