ドラマ【24 -TWENTY FOUR- リデンプション】感想(ネタバレ):アフリカで描かれる贖罪の物語

24 Redemption
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●こんなお話

 アフリカでゲリラと戦うジャックバウアーだったり、ワシントンで大統領まわりで陰謀が動いたりする話。

●感想

 ジャック・バウアーはアフリカの架空国家サンガラに身を寄せ、過去の任務で背負った罪や選択を胸に抱えながら、ひっそりと生活している。彼が身を置いているのは、かつての戦友カール・ベントンが運営する戦争孤児のための学校であり、ジャックは武器から距離を置き、子どもたちと穏やかな時間を過ごすことで自らを見つめ直そうとしていた。しかしサンガラでは内戦の火種がくすぶり続け、反乱軍がクーデターを計画し、子どもたちを拉致して兵士として利用する非道な行為が日常的に行われていた。

 やがて武装した反乱軍が学校を襲撃し、子どもたちを連れ去ろうとしたことで、ジャックは再び戦いの現実に引き戻される。彼は避難を優先しながらも、子どもたちを守るために行動を起こし、銃を手に取る覚悟を決める。反乱軍を率いるのはジュマ将軍で、彼は恐怖と洗脳によって子どもを兵士に仕立て上げることを当然の戦略としており、学校周辺は徐々に包囲されていく。ジャックとベントンは子どもたちを連れて脱出を試みるが、その途中で地雷原に踏み込み、ベントンは命を落とす。

 一方その頃、アメリカではアリソン・テイラーの大統領就任式が迫り、政権内部では権力争いと陰謀が水面下で進行する。アメリカ大使館に勤務するフランク・トラメルは、ジャックに対し人権侵害の疑いで上院に出廷するよう通告するが、ジャックはこれを拒否する。しかしトラメルは学校への支援停止を示唆し、子どもたちの安全を人質に取る形でジャックを追い詰めていく。子どもたちを守るためには、自らが犠牲になるしかないと悟ったジャックは、苦渋の選択として出頭を決意し、子どもたちと共にアメリカ大使館を目指す。

 その道中でも反乱軍の追撃は執拗で、銃撃や襲撃をかわしながらの逃走が続く。ジャックは自らが矢面に立つことで子どもたちを守り、国境へと進んでいく。ようやく大使館の門前に到達したジャックは、ヴォスラーらの政治的圧力と交渉の末、子どもたちの安全を確保する条件として自分自身を米国当局に引き渡す決断を下す。アリソン・テイラーが大統領就任の宣誓を行うその瞬間、サンガラでは混乱が続く中、ジャックは自由を失う代わりに子どもたちの未来を守り、戦火の地から彼らを脱出させることに成功しておしまい。


 テレビムービーという形式もあって、24シリーズとしては比較的コンパクトな構成になっており、ひとつの事件が起きて解決へ向かう流れはかなりスピーディーに感じました。その分、リアルタイム感や緊張の積み重ねというよりも、ジャック・バウアーという人物の内面に焦点を当てた物語として楽しめた印象です。

 特に印象的だったのは、ロバート・カーライル演じるカール・ベントンの存在感で、理想を抱きながらも現実の過酷さに向き合う姿は、短い登場時間ながら強い余韻を残しました。彼の選択と最期が、ジャックの行動原理に大きな影響を与えている点も心に残ります。

 一方で、ホワイトハウス周辺の政治パートは、この作品単体で観ると状況がやや把握しづらく、シーズン7への橋渡しとしての意味合いが強いと感じました。ただ、それも含めて次のシーズンへの期待を高める役割を果たしており、シリーズの流れの中で観る価値は高いと思います。

 全体としては、派手な展開よりも自己犠牲や贖罪といったテーマが前面に出ており、ジャック・バウアーというキャラクターの人間的な側面を改めて味わえる一本でした。シーズン7前の導入編として、静かに気持ちを高めてくれる作品だと感じています。

☆☆☆

鑑賞日:2026/01/23 Amazonプライム・ビデオ

監督ジョン・カサー
出演キーファー・サザーランド
チェリー・ジョーンズ
ボブ・ガントン
コルム・フィオール
パワーズ・ブース
ロバート・カーライル
ジョン・ヴォイト
ピーター・マクニコル
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