ドラマ【24 -TWENTY FOUR- シーズン4】感想(ネタバレ):核危機と陰謀が交錯する一日

24 Season 4
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●こんなお話

 列車爆破事件が起こって、CTUを辞めて国防総省で働いていたジャック・バウアー。案の定、首を突っ込み始めて、国防長官誘拐やら原発テロやら核ミサイルテロやら怒涛のテロを怒りながら解決していく24時間の話。

●感想

 シーズン3から約18か月後、ジャック・バウアーはCTUを解雇され、国防総省長官ジェームズ・ヘラーの補佐官として静かな日常を送っている。そんな折、午前7時の通勤列車爆破事件が発生し、全米を震撼させるが、この事件は国防長官ヘラーと娘オードリー・レインズ誘拐を覆い隠すための偽装であることが明らかになる。真相を察知したジャックは独断でCTUに乗り込み、テロリストの拘束を試みるものの、ヘラー父娘は拉致されてしまう。

 捜査が進むにつれ、背後で中東系テロ組織を操るハビーブ・マルワンの存在が浮かび上がり、通勤列車爆破の混乱に紛れて盗まれた「オーバーライド装置」によって、アメリカ国内の原子力発電所を掌握しようとする計画が進行していることが判明する。CTUとジャックは原発メルトダウンを阻止するため、防御システムの解析や関係者の追跡に奔走するが、内部協力者の裏切りも重なり、状況は悪化の一途をたどる。

 やがて戦いの舞台は原発から軍事領域へと拡大し、ステルス戦闘機の盗難、さらにはエアフォース・ワン撃墜という前代未聞の事態へ発展する。この事件で負傷した大統領ケラーは職務遂行が困難となり、チャールズ・ローガン副大統領が代行大統領に就任。混乱の中、CTUは核ミサイル発射の危機に直面し、敵は奪取した核フットボールを用いて中部アイオワ州を標的にミサイル発射を強行する。

 ジャックはミサイル軌道の解析と迎撃を指揮する一方、中国領事館に潜伏する共犯者リー・ジョンを確保するため、非公式の突入作戦を決行する。銃撃戦の末に中国領事が死亡し、オードリーの元夫ポール・レインズも救命手術中に参考人の手術を優先させられて命を落とす。オードリーとの関係は決定的に崩れ、核ミサイルは迎撃されるものの、米政権内部ではジャックを中国政府に引き渡そうとする陰謀が進行していた。

 デヴィッド・パーマーらの助けを受け、ジャックは自らの死を偽装し、CTUと旧友たちに別れを告げて姿を消す。テロ阻止と引き換えに、多くの犠牲と裏切り、そして政治的陰謀の中で、ジャックはこれまでの人生から離脱する道を選んでおしまい。


 これまでのシリーズでは、テロと直接関係の薄い大統領のスキャンダルや家族問題などのサイドストーリーが挿入され、やや間延びして感じる場面もありましたが、シーズン4ではその要素がかなり抑えられている印象を受けました。冒頭から終盤まで、テロリストによる連続攻撃が主軸となり、非常にテンポ良く物語が進んでいくため、途中で集中力が切れることなく一気に鑑賞できました。

 本シーズンで特に強く感じたのは、「国家を守るために、個人の大切なものをどこまで差し出せるのか」というテーマです。登場人物たちは常に究極の選択を迫られ、その決断が新たな悲劇や混乱を生んでいく展開が続き、感情的にも揺さぶられる場面が多かったです。

 ジャックたちが手がかりを掴むや否や即座に現場へ突入し、必要とあらば過激な手段にも踏み込む姿は、捜査の苛烈さを強烈に印象づけます。拷問の末に得た情報が誤りだったり、対象が無実だったりする描写もあり、正義のための行動が必ずしも救いにつながらない現実が生々しく描かれていました。

 犯人を追うためにジャックがコンビニ強盗まで行ってしまう展開には驚かされましたが、彼の行動力と執念は健在で、シリーズらしい豪快さを感じました。CTU内では現場部隊と技術チームの連携が小気味よく描かれ、そこにさらに一枚上手なテロリストの知能戦が重なることで、緊張感が途切れません。

 また、トニー・アルメイダの再登場はファンにとって非常に嬉しい要素で、彼が画面に現れるだけで物語の空気が引き締まるのを感じました。過去シリーズの主要人物たちが再びCTUに集結していく流れも、長年の視聴者には胸に迫るものがありました。

 政府サイドではエアフォース・ワンを巡る事件以降、ローガン副大統領が物語を大きくかき回します。判断力に欠けた言動の連続は、緊迫した状況の中で異様な存在感を放っており、物語後半では中国政府も関与してスケールが一気に拡大していきました。

 序盤に登場したテロリスト家族の少年の行方が描かれない点には少し引っかかる部分もありましたが、24時間という短い時間の中で、人物の立場や関係性が激変していく構成は本作ならではの魅力です。朝焼けの中を一人歩くジャックの姿は、達成感と同時に深い孤独を感じさせ、強く印象に残りました。

 シリーズ初期からのファンはもちろん、初めて『24』に触れる方にも満足度の高いシーズンで、純粋にテロとの攻防を軸に据えたスリルと人間ドラマのバランスが非常に良かったと感じました。

☆☆☆☆☆

鑑賞日:2014/03/29 DVD 2025/12/30  Amazonプライム・ビデオ

製作総指揮ジョエル・サーノウ
ロバート・コクラン
出演キーファー・サザーランド
キム・レイヴァー

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