映画【子連れ狼 地獄へ行くぞ!大五郎】感想(ネタバレ):子連れ狼シリーズ最終作!柳生一族の狂気と雪原バトルが炸裂

Kozure Ôkami: Jigoku e ikuzo! Daigorô
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●こんなお話

 裏柳生が娘さんを刺客として送り込んだり、妾の子に主人公暗殺を依頼して戦ったり最終的に柳生烈堂がスキーしながら戦ったりする話。

●感想

 拝一刀に息子たちを殺されてしまった柳生烈堂。残されたのは娘ひとり。彼女は烈堂の刺客として登場し、複数の男たちを相手に次々と斬り倒していき、実力を見せつける。

 そんな彼女が、ついに拝一刀の前に現れる。お手玉のように小刀を使う変則的な戦い方に戸惑う一刀だが、息子・大五郎を囮にして撃退に成功。その後、一刀がお墓参りに訪れると、墓地の壁の中に刺客が潜んでいることを察知。乳母車に仕込まれたマシンガンで一掃するという展開も。

 烈堂は、これまで育ててこなかった妾の子・土蜘蛛に一刀の暗殺を依頼する。だが、土蜘蛛には父親に捨てられたという複雑な感情があり、素直に従う気はない。それでも自分の意思で拝一刀に挑むことを決意。呪文のような儀式で土の中から3人の刺客が復活する演出は、まるで魔界転生のような雰囲気が漂う。

 旅の途中、大五郎に風車を渡してくれた人や、立ち寄った宿の人たちが次々に殺されるなど、主人公の周囲にじわじわと魔の手が迫る。ついに土蜘蛛との一騎打ちが始まり、壮絶な戦いの末、一刀は彼を倒す。敗れた土蜘蛛は、妹に自分の子を産ませようとするが、狂気に満ちたその行動を見た烈堂が2人を刺す。

 終盤は雪山での戦いや、まさかのスキー場での戦闘へと突入。バズーカを撃ちながら滑走するなど、アクションのギミックは最高潮。ラストは柳生一派を殲滅しつつも、烈堂だけは逃げ延びてしまい、完全な決着はつかないままおしまい。

 今作は主人公・拝一刀よりも、柳生烈堂とその一族に焦点が当てられた構成で。娘、そして土蜘蛛の複雑な立場と心情が物語の軸になっていて、シリーズ最終作としては少し異色ながらも、次々と繰り広げられるアクションの連続で楽しませてくれる一本でした。 

☆☆☆☆

鑑賞日:2009/03/25 DVD 2024/02/25 DVD

監督黒田義之 
脚本中村努 
原作小池一雄 
小島剛夕 
出演若山富三郎 
富川昌宏 
大木実 
瞳順子 
石山律雄 
睦五郎 
小林千枝 
草野大悟 
宮口二郎 
石橋蓮司 
丸尾好広 
佐藤京一 
守田学哉 
曽根晴美 
藤山浩二 
原田力 
滝義郎 
西田良 
山吹まゆみ 
潮健児 
沖時男 
若山ゆかり 
石原須磨男 
前田正文 
吉田晴一 
小中松治郎 
木村功 
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