映画【ファミリア】感想(ネタバレ):静かな山奥の焼き物職人とブラジル人コミュニティが交差する物語

Família
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●こんなお話

 陶芸家が外国で働く息子とあいさつに来た奥さんと交流したり、近所のブラジル人と交流して揉め事に巻き込まれたりする話。

●感想

 山奥で焼き物をして暮らす主人公の日常と、団地で働きながら生活するブラジル人たちの様子が淡々と描かれる。ある日、主人公のもとに息子と奥さんが帰ってきて久しぶりの挨拶を交わす。息子はアルジェリアでの仕事を終え、現地で知り合った女性と結婚する予定だと報告する。さらに仕事が一段落したら父親の焼き物の仕事を継ぎたいと言うが、主人公は反対の立場だ。焼き物職人が減り廃業する人が増えている厳しい現実を語る。

 物語はライブハウスに場面が移り、ブラジル人のマルコスが半グレグループに追われる。彼らから金を盗んだ疑いをかけられ、必死に逃げて主人公の家へ逃げ込む。主人公と息子が怪我の手当てをする。後日、マルコスの幼馴染の女性が謝罪に訪れ、主人公は団地で開かれたパーティーに招かれる。そこで息子の奥さんが幼少期に経験した壮絶な過去を語る。

 一方、半グレグループはマルコスたちに金を返すように迫り、マルコスたちはヤクザに覚醒剤のやり取りを依頼するが、その金も覚醒剤も盗まれてしまう。

 息子夫婦はアルジェリアに戻り仕事を再開するが、現地でテロ事件が起きてしまう。主人公は身代金を集め外務省に渡そうとするが拒否され、騒動に発展する。結局息子夫婦はテロに巻き込まれ命を落とす。

 主人公はやる気を失うが、知り合いの刑事から半グレグループの情報を聞き出す。彼らの一人を倒し罪を自白させ、その内容をリーダーに伝えて怒りを買い、主人公は刺される。だがリーダーは逮捕される。

1か月後、主人公は再び焼き物の仕事に戻り、マルコスが訪れて一緒に働くところで物語はおしまい。

 焼き物職人としての静かな生活と、ブラジル人コミュニティが日本で感じる生きづらさや差別。さらに半グレグループやヤクザの闇、アルジェリアでのテロといったまったく異なる世界が同時進行していきます。しかし物語が淡々と進むため感情が揺さぶられず、少し退屈に感じる部分もありました。

☆☆

鑑賞日:2024/02/18 WOWOW

監督成島出 
脚本いながききよたか 
出演役所広司 
吉沢亮 
サガエルカス 
ワケドファジレ 
中原丈雄 
室井滋 
アリまらい果 
シマダアラン 
スミダグスタボ 
松重豊 
MIYAVI 
佐藤浩市 
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