映画【葛城事件】感想(ネタバレ)

katuragi
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●こんなお話

 通り魔殺人を起こした息子を持つお父さんとその家族たちの話。

●感想

 抑圧的で家族とはかくあるべしという強固な考えを持つ日本の家父長制みたいな人物で、もはや絶滅危惧種なんではないかというキャラクターで不快指数高くて凄かったです。もはやどの年代が見てもこんなお父さん嫌だと思ってしまうのではないかと感じる人間で外食先でクレーマーになり奥さんや子どもたちを抑えつける。ひたすら周囲の人間を委縮させていきます。家族が抑えつけられるのを見ているこちら側も苦しかったです。

 なぜこんな事件を起こしたのか。なぜこんな家庭になったのか。そこに至る過程は一切描かれず。殺伐とした人生を垣間見えて家族を持つのが、生きるのが嫌になる映画でした。

 現在と過去が交互に描かれていきますが、テンポよく切り替わってくわけでもなく。ただただ普通に描かれるだけなので退屈に感じる部分もありました。それに次男が通り魔事件を起こす直接的なシーンがありますが、見せ場だとは思いますが、ただ刺される人たちが棒立ちで突っ立ってるだけなので、リアリティより象徴的なシーンとして描かれるのも個人的には残念でした。
 そして食事するカットが多くて、食事のカットが映画としてただでさえ美しくないのに。この映画はわざと不快に映るようにしているのも画面を直視するのが辛くて不快でした。

 通り魔がなぜおきるのか? 死刑制度についての問いかけなのか? もう少し掘り下げてほしかったです。

☆☆☆

鑑賞日: 2017/02/04 DVD

監督赤堀雅秋 
脚本赤堀雅秋
出演三浦友和 
南果歩 
新井浩文 
若葉竜也 
田中麗奈 

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