●こんなお話
相変わらずCIAの偉い人から狙われて世界各国で大暴れするジェイソン・ボーンの話。
●感想
今までのシリーズの焼き直しにしか見えなくて、相変わらず外に敵がいなくて、CIAの偉い人が殺し屋をジェイソン・ボーンにさしむけて殺そうとして若手のCIAの人がジェイソン・ボーンを追いかけていくうちにジェイソン・ボーンの言ってることが正しいのではないのかと考えはじめて…。という流れが【スプレマシー】【アルティメイタム】でやっていたことで既視感いっぱいで面白みが感じられなかったです。
序盤のギリシャでの現地警察やCIAとの追いかけっこも暴動の中を逃げ回るのも身近なものを使っての逃走というこのシリーズらしい面白さはほとんどなかったです。クライマックスのシンポジウムみたいな会場で普通に追跡装置とか盗聴器とかスパイグッズが置かれているのを万引きするジェイソン・ボーン。というのを見てどういう気持ちになればいいのかわからなかったです。そういうアイテムが目の前に普通にある状況。
カーチェイスや殴り合いも細かいカッティングでしかも暗いシーンが多いので何が起こってるのか見えにくくなっているのも盛り上がることのなかったです。ジェイソン・ボーンの不死身っぷりもシリーズで際立っていて、もはやコメディに近くなってしまっているのも残念でした。主人公と因縁のあるっぽい殺し屋もジェイソン・ボーンを追いかけて、彼を見失って、どうするのかと思いきや、普通に声が聞こえて上を見上げて見つける。とか、全くの偶然だし、主人公を殺そうと思っているはずなのに、屋上から落ちて意識を失っているジェイソン・ボーンを見て拳銃を持っているのに、そこから撃たずに階段を降りて現場まで行く。という行動とかいちいち気になってしまいました。ジェイソン・ボーンを追いかけることになる若手のCIAも簡単に裏切ったりする気持ちがわからなかったです。急きょ、考えが変わったようにしか見えなかったです。
主人公たちの流れとは別にスティーブ・ジョブズ的な人がCIAとの関係を暴こうとするくだりとかも流れとあまり関係ないので退屈でした。
過去のシリーズのリメイクかリブートのようなお決まりの流れが楽しいっちゃ楽しいですが、そのどれもが前作よりもアイデアやなにかが新しくなくちゃいけないのに、全部が縮小してしまって残念な作品でした。
☆☆
鑑賞日: 2016/10/07 TOHOシネマズ川崎
監督 | ポール・グリーングラス |
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脚本 | ポール・グリーングラス |
クリストファー・ラウズ |
出演 | マット・デイモン |
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ジュリア・スタイルズ | |
アリシア・ヴィキャンデル | |
ヴァンサン・カッセル | |
トミー・リー・ジョーンズ |
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