映画【自由が丘で】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 想いを寄せる女性に会いに韓国までやってきた日本人男性。けどその人にはなかなか会えなくて、手紙を書き始めて想い人に送ったりしつつ下宿先の人やカフェで女性と話したりする話。

●感想

 黄色バックの画面にクレジットが出てピアノの旋律が流れるという冒頭からホン・サンス監督作品全開の出だしでした。
 1人の韓国人女性が手紙を受け取るところから始まり、彼女が手紙を落としてしまう。そしてバラバラになったまま手紙をカフェで読み始める。
 そしてその手紙の送り主の主人公の加瀬亮さんが韓国にやってくるところから始まっていきます。

 主人公は韓国人女性を追いかけて来たけれど、肝心の女性にはなかなか会えない。映画を見ていくと、カフェで手紙を読んでいるのがその女性らしいというのがわかっていきます。
 この映画、手紙をバラバラにしてしまって、そのまま読み始めて、それがシーンとして登場するので、時系列がバラバラで見ていると混乱する構成でした。

 主人公は下宿先のアメリカ帰りの韓国人と仲良くなったり、迷い犬を見つけた事がきっかけでカフェの女性と親密になったり。そういう出会いからの発展という描かれ方ではなく、いきなり発展から見せて、その後、出会いが出てきたりします。
 その間に主人公は毎日、想ってる女性のアパートにメモを届けるが読んでる気配がない。

 主人公が読んでいる本が【時間】という本で、主人公自身も時間について考えを話したりしていて、更には日本では朝9時に出勤してたけど。この地ではずっと寝ていて、全然起きない。寝坊したり外で寝たり。
 果たしてこの映画のどこまでが現実でどこまでが夢なのか? それともすべてが夢なのか? 60分ちょいという短さも混乱する構成ではちょうどよくて、見ていて心地いい気持ちになる映画で面白かったです。

☆☆☆☆

鑑賞日: 2014/12/25 シネマート新宿

監督ホン・サンス 
脚本ホン・サンス
出演加瀬亮 
ムン・ソリ 
ソ・ヨンファ 
キム・ウィソン 
チョン・ウンチェ 
ユン・ヨジョン 

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