●こんなお話
アフリカで砂に埋まった教会を掘り起こそうとして悪魔の仕業だ仕業じゃないと大騒ぎする話。
●感想
考古学者の主人公が、砂に埋もれた古い教会の調査を任され、現地へと飛ぶ。そこで若い神父や女医、現地コーディネーターとその子どもたちと出会う。そんな中、子どもの一人がハイエナに襲われてしまう。もう一人の子どもは襲われなかったものの、村人や神父たちは彼に悪霊が取り憑いているのではないかと疑い始める。
主人公は教会内部の調査に入るが、女医を狙う感染症らしきものに罹った男性が、閉店したバーで何かに襲われる事件も起きる。さらに、原住民の女性の死産が続き、村人たちは悪霊の仕業だと騒ぎ、教会調査の中止を迫る脅迫まで現れる。病院で子どもの悪魔祓いが行われようとした際には、村人たちが襲われて骨折する恐怖の事件も起こる。
そこへイギリス軍が原住民と衝突し、砂嵐の中で戦闘状態に突入。若い神父は少年を守ろうと教会に避難し、主人公は女医を探し回るが、なんと悪霊が憑いていたのはその女医本人だった。教会で対峙した女医は、凄まじく恐ろしい表情で下品な言葉を投げつけ、主人公の悪魔祓いもぎりぎりの勝負に。少年を守り抜くものの、女医は頭部を負傷し、血を流して命を落とす。
物語が終わり、イギリス軍も原住民もほぼ壊滅状態。主人公は発掘依頼人に何も見つからなかったと報告し、神父として新たな人生を歩み始めるのだった。でおしまい。
砂漠の遺跡を舞台にした冒険活劇のような設定ですが、主人公の考古学者としての知識や経験が物語の解決にほとんど活かされていないのは残念でした。悪魔や悪霊の仕掛けがないとストーリーが進まないような展開も痛いです。映像はCGを多用しているが、その人工的な質感がむしろ迫力不足を感じさせます。クライマックスで主人公が悪魔と対峙しますが、なぜ勝てたのかが不明瞭で、ただ祈りを唱えて終わるだけなのもカタルシスが弱かったです。
ただ洞窟の奥から迫ってくる女性の身体を乗っ取った悪霊の映像は、シュールでニヤリとできる面白いシーンでした。原住民と白人の対立や主人公の過去のトラウマも長く描かれるが、本筋との絡みが薄く、正直無駄に感じる場面も多かったです。全体としては暗めのホラー風味アクション映画で、怖さも爽快感もどちらも中途半端でした。
☆☆
鑑賞日: 2018/10/15 DVD 2022/12/17 NETFLIX
監督 | レニー・ハーリン |
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原案 | ウィリアム・ウィッシャー |
カレブ・カー |
出演 | ステラン・スカルスゲールド |
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ジェームズ・ダルシー | |
イザベラ・スコルプコ |
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