●こんなお話
スーパーマンが紛争とか解決しているけど侵略者だというフェイクニュース流されたりして大変の話。
●感想
遥か古代から神々と怪物たちが戦いを繰り広げていた時代が存在し、30分前、スーパーマンが地球に降り立ち、そして3分前にはそのスーパーマンが壮絶な戦いに敗れていた――という時間構成から物語はスタートする。舞台は南極。満身創痍となったスーパーマンは、忠実な相棒クリプトによって秘密の基地へと運ばれていく。
基地ではロボットたちがスーパーマンの体を修復。太陽光による治療で再び力を取り戻す。そんな彼の前に立ちはだかるのは、世界情勢を揺るがす新たな火種。アメリカの同盟国が他国へ侵攻しようとする行為に、スーパーマンが単独で介入。ヒーローでありながら国際政治の渦中に立たされる姿が描かれる。
やがて登場するのは、ルーサー率いる巨大企業が開発した軍用ロボットたち。彼らとの戦いの中で、ジャスティスギャングと呼ばれる傭兵ヒーロー集団と共闘するスーパーマン。その一方で、ルーサー側はスーパーマンの秘密基地に潜入し、彼の両親のメッセージを改ざん。スーパーマンが地球侵略をもくろむ存在であるかのような偽情報を流布し、世界中からの信用を失墜させてしまう。
心を痛めるスーパーマンは恋人ロイス・レーンと会話を重ね、苦悩の中で逮捕令状を受け入れ、自ら出頭。だがそれは罠でもあった。ルーサー社が開発した異次元ポータルへと送られ、別の事件現場に巻き込まれていく。そこでは、異星人の父親が息子を人質に取られ、クリプトナイトを使用。弱体化したスーパーマンは窮地に立たされる。
さらには、友人を人質に取られた状態でロシアンルーレットを強要されたりと、精神的な試練も続く。だが、やがて異星人がその非道を見て変化が訪れ、脱獄を決意。協力の条件に息子の無事を掲げた彼とともに、新たな展開が幕を開ける。ロイスはジャスティスギャングに助けを求め、その中の1人が協力を申し出る。そしてGPSの追跡を手がかりにポータル装置の位置を突き止め、スーパーマン救出のための突入作戦が始まる。
異次元空間ではブラックホールに吸い込まれそうになる場面など、映像的にも見応えのあるシーンが展開し、息をつかせぬスピード感。帰還後は実家でエネルギーを取り戻し、最終決戦へと備える。時を同じくしてレックス・ルーサーの暴走が極限に達し、地球そのものが裂ける危機へ。紛争地帯ではジャスティスギャングが人々を救い、次元の裂け目を食い止めるため、スーパーマンがルーサーの手下である超人たちとの死闘を繰り広げる。
ビッグCGバトルの応酬で、画面は常に明るく、迫力に満ちたヒーローアクションが展開。怪獣たちの描写も躍動感があり、スーパーマン以外のヒーローたちが自然に存在する世界観にも無理がなく、ストーリーにスムーズに没入できました。政治的なテーマやメディアの扱い方など、現実の問題が作品世界にうまく織り込まれていたのも印象的です。
それぞれのキャラクターも個性的で、スーパーマンはもちろん、ジャスティスギャングの仲間たちも魅力的。見ていて微笑ましくなるような関係性が丁寧に描かれていたのが嬉しかったです。
地元の民間人が巻き込まれてしまう場面など、少し胸が痛む描写もありましたが、全体としては非常に見応えのあるヒーロー映画だったと思います。しっかりと楽しませていただきました。
☆☆☆☆
鑑賞日:2025/07/13 イオンシネマ座間
監督 | ジェームズ・ガン |
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脚本 | ジェームズ・ガン |
出演 | デイヴィッド・コレンスウェット |
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レイチェル・ブロズナハン | |
ニコラス・ホルト | |
エディ・ガテギ | |
アンソニー・キャリガン | |
ネイサン・フィリオン | |
イザベラ・マーセド | |
スカイラー・ギソンド | |
サラ・サンパイオ | |
マリア・ガブリエラ・デ・ファリア | |
ウェンデル・ピアース | |
アラン・テュディック | |
プルイット・テイラー・ヴィンス | |
ネヴァ・ハウエル |