映画【天と地と】感想(ネタバレ)

Ten to Chi to
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●こんなお話

 川中島の戦いの話。

●感想

 上杉謙信と武田信玄の川中島の戦いを描いた作品で、主人公は上杉謙信だと思いますが。この映画の登場人物たち、誰ひとりに対して感情移入できないというか。この人たちは派手な衣装で何をしているんだろう? という気持ちで見てました。
 映像は凄くて人海戦術での合戦シーンは、日本映画でここまでのスペクタクル感、豪華感はあまり見たことがないので凄いです。画面の手前でお芝居していて奥でも何百人という人たちがうごめいているのとかは見た事ないです。

 謙信は、謀反を起こした家臣を屈服させるために妻子を殺さなければならないことに嫌気がさし出奔します。そして家臣に説得されて簡単に戻る。ここの流れなんかもあっさりすぎて、主君の重圧とはどういうものなのか? またそれを乗り越えるにはどうしたらいいのかというのを見せて欲しかったです。
 信頼していた重臣を殺させねばならないという葛藤なんかも、何の感情も生まれませんでした。
 そんな印象だから、迫力ある合戦シーンを頼りに期待して見てしまいます。 

 ところが、その画面の派手さの1番の見せ場である第四次川中島の戦いがクライマックスであるはずなのに、これが盛り上がらない。
 確かに独特の赤と黒の映像美で見せる映画ではありますが、何だか年に一度のお祭りを映しているかのようなもので。長い槍でパコパコ叩いてる人たち。その後ろの人たちは詰まっていて、ただ突っ立ってるだけ。みたいな戦闘シーンは何の盛り上がりも感じることができないです。
 馬の数とかは凄かったです。

 そして長いこと描いた合戦のその先に何が謙信にあったのか? その変化もわかりにくく、赤い大軍の中を駆け抜けるということをされて終わっても見ててキツイだけでした。

 とはいえ、やっぱり圧倒的な人海戦術の映像というのは見たことがないのでよかったです。

☆☆

鑑賞日: 2013/04/23 Hulu

監督角川春樹 
脚本鎌田敏夫 
吉原勲 
角川春樹 
原作海音寺潮五郎 
出演榎木孝明 
津川雅彦 
浅野温子 
財前直見 
野村宏伸 
伊藤敏八 
浜田晃 
成瀬正孝 
大林丈史 
石田太郎 
風祭ゆき 
風間杜夫 
伊武雅刀 
岸田今日子 
大滝秀治 
沖田浩之 
室田日出男 
夏八木勲 
渡瀬恒彦 
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