映画【バーティカル・リミット】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 雪山K2で遭難した3人を助けるために誰もやりたがらない救出ミッションを6人の荒くれ者たちが救う話。

●感想

 アクションひとつひとつの迫力がすごく、ハラハラドキドキの連続で、とても楽しめました。冒頭の主人公と妹のトラウマとなる事故のシーンは、映画全体のキーとなる出来事で、かなりショッキングで印象的でした。

 その事故以来、兄妹はギクシャクした関係が続いています。そんな中、大富豪の宣伝のためにK2登頂に挑むチームが雪崩に巻き込まれ、3人がクレバスに転落してしまいます。

 妹を助けるため、主人公は変わり者の兄弟や孤高の登山家らと共に、6人で救出ミッションを開始します。このとき使用されるのが、ちょっとでも揺らすと爆発するという非常に不安定なニトログリセリン。なんでそんな危険なものを使うの!? と思わずにはいられませんが、映画を盛り上げるための演出と割り切りました。

 物語は、救出チームの登山と、クレバス内に閉じ込められた3人の様子を交互に描く構成になっています。ただ、救出チームの面々がプロに見えず、判断ミスや無謀な行動が多くて「本当に助ける気あるの?」とツッコミたくなる場面も。犠牲になるメンバーも出てきますが、どれも犬死に感があって少し残念でした。

 一方で、孤高の登山家と大富豪との因縁や過去のエピソードが絡んでくるのは面白かったです。

 ただ、「バーティカル・リミット(生死を分ける限界線)」を越えた過酷な環境なのに、猛ダッシュしたり、人間を担いで動き回ったりと、リアリティを疑う動きもちらほら。酸素は本当に大丈夫なのか…と心配になりました。

 それと、序盤のベースキャンプ周りの紹介パートがやや長く感じ、テンポ的にはもう少し早く本題に入ってほしかったです(30分くらいかかります)。

 とはいえ、全体としてはスピーディーでスリリングな展開が120分間続く、手に汗握るサバイバル映画でした。無茶な展開も含めて、エンタメとして非常に楽しめる1本です

☆☆☆

鑑賞日:2013/09/08 Hulu 2025/05/25 WOWOW

監督マーティン・キャンベル 
脚本ロバート・キング 
テリー・ヘイズ 
出演クリス・オドネル 
ビル・パクストン 
ロビン・トゥーニー 
スコット・グレン 
イザベラ・スコルプコ 
ニコラス・リー 
アレクサンダー・シディグ 
スティーヴ・ル・マルカンド 
ベン・メンデルスゾーン 
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