映画【バンクーバーの朝日】感想(ネタバレ)

vancouver-asahi
スポンサーリンク

●こんなお話

 カナダの日本人移民がカナダ人の差別や偏見に苦しみながらも野球で正々堂々プレイしてカナダでフィーバーを巻き起こしていく話。

●感想

 太平洋戦争前のカナダの世界で、映像が全く安っぽくなくて、戦前のカナダにしか見えないのがスゴいです。それによる画面のリアリティが伝わってくるので、世界観に入り込みやすいルックでした。
 話もカナダ人の仕事を奪われる存在の日本人たちがカナダ人たちに差別され仕事もないまま苦しい生活の中、野球をして日本人に勇気を与えてしだいにカナダ人にまでそれが波及していくという王道の展開で見やすい映画だったと思います。

 ただ肝心の野球シーンの迫力が欠けている感じで野球のシーンでカナダ人たちに全然勝てなかったのがしだいに勝っていってアサヒのフィーバーを巻き起こしていくというのが伝わらず、これも淡々と進むだけにしか見えずに盛り上がりに欠けました。
 それにパワーのカナダ人に勝てないからと日本チームがスモールベースボールで対抗していきますが、馬鹿の一つ覚えみたいに同じ作戦しかしなくて、それが全部上手くいくので、カナダチームもそんな簡単に同じ手をくわないと思いますが。地味に勝っていっちゃうのが凄いです。そこで連戦連勝していきますが、登場人物たちは喜んでいるけど。見ているこちらはそんなにテンション上がらない地味さ。

 主人公たちが野球だけに没頭できず差別や戦争の気運が高まって排日運動が強くなって行く展開もこれまた地味に静かに描かれて行って120分正直退屈でした。
 主人公と父親の確執やチームメイトたちのそれぞれの家庭の問題なんかも描かれていきますが、主人公たちがどういう気持ちなのかが見ててわからなかったです。確かに悩んで落ち込んだりするけども。。亀梨クンの孤高のエースの悩みとかも淡々と進んでいくだけなのでもったいなかったです。

 映像の迫力はスゴイだけに話の展開がただ出来事を映しているだけという外野から見ているような作品だったので、当時のカナダで暮らす日本人の思いみたいなものを感じ取りたかったです。

☆☆

鑑賞日: 2014/09/16 試写会

監督石井裕也 
脚本奥寺佐渡子 
出演妻夫木聡 
亀梨和也 
勝地涼 
上地雄輔 
池松壮亮 
佐藤浩市 
高畑充希 
宮崎あおい 
貫地谷しほり 
ユースケ・サンタマリア 
本上まなみ 
田口トモロヲ 
徳井優 
大鷹明良 
岩松了 
大杉漣 
鶴見辰吾 
光石研 
石田えり 

コメント

タイトルとURLをコピーしました