●こんなお話
元バスケ選手が伝説の強盗犯に巻き込まれ、裏切りと暴力の中で生き方を選ばされる犯罪ドラマ。
●感想
かつてバスケットボール界で活躍し将来を嘱望されていたレイが、試合中の乱闘騒ぎを起こしてプロの世界から追放され、選手としての夢を絶たれたところから物語は始まる。栄光から一転して社会の底辺へと落ちたレイは、路上で駐車料金を徴収するような仕事をしながら細々と暮らし、借金に追われる毎日を送っている。生活のために裏社会の仕事に手を出し、車を盗むギャングの一員として危うい綱渡りのような日々を過ごすうちに、彼は徐々に犯罪の世界へと引きずり込まれていく。
ある日、レイは車の中で血まみれの女性を発見し、戸惑う間もなく背後から拳銃を突きつけられ、とっさに彼女を病院へ運ぶよう命じられる。その男は「レインマン」と呼ばれる伝説的な強盗犯であり、レイはそのまま拉致されてしまう。レインマンは昼間の豪雨に紛れて装甲車を襲撃する大胆不敵な犯行で知られる男。
当初レイは隙を見て逃げ出そうとするが、レインマンの巧妙な行動力や裏社会を渡り歩く知恵、そして筋を通す姿勢に次第に影響を受けていき、二人の関係は敵対から不安定な共闘へと変化していく。奪った現金をゴールドに換えようとして犯罪組織と接触し、そこで揉め事を起こし、さらには警察からも追われる身となった二人は、逃亡を続けながら最後の大きな強盗計画を実行しようとする。
物語の終盤、二人は現金輸送車を襲い、大金を奪うことに成功するが、レインマンは突然レイを撃ち、彼に全ての罪を着せようとする。さらにレインマンはレイの恋人を誘拐しており、それを盾に脅迫しながら逃走を図る。そこへ刑事の隊長が追いつくが、思わぬ形でレインマンの協力者が姿を現し、その正体がかつてレイが助けた血まみれの女性であったことが明らかになる。レインマンは隙を突いて刑事の隊長を射殺し、その場を逃げ延びる。
その後、レインマンは組織とゴールドの取引を行うが、思うような報酬を得られず、そこへレイがゴールドの半分を持って現れる。二人は激しく殴り合い、レインマンは再び逃走するが、レイは彼に密かにGPSを仕込んでおり、警察がその行方を追跡する。レイは恋人の居場所を聞き出して救出に成功し、追い詰められたレインマンは警察に追いかけられておしまい。
アクションシーンの一つ一つが生々しく、殴り合いの痛みや激しさが画面越しにも伝わってくる点はとても良かったです。カメラワークも独特で、観ていて視覚的な刺激があり、犯罪組織のボスが経営する料理屋での乱闘などは特に印象に残りました。
レインマンの協力者の正体が明かされる展開も意外性があり、物語に良いスパイスを加えていたと感じました。一方で、レイが嫌々ながらもレインマンと行動を共にする理由については、前科者が信じてもらえない状況や警察への不信感を考慮しても、やや弱く感じる部分はありました。
それでも全体としては、暴力と裏切りが交錯するノワールアクションとして見応えがあり、アクション映画としての満足度はかなり高い一本だと感じました。
☆☆☆☆
鑑賞日:2026/01/10 U-NEXT
| 監督 | ホン・ズーシュアン |
|---|---|
| アクション監督 | ホン・シーハオ |
| 脚本 | ホン・ズーシュアン |
| 出演 | ウー・カンレン |
|---|---|
| リン・ジャーシー | |
| シエ・シンイン | |
| リー・チエンナ |

