映画【エージェント:ナイト NY大捜査線】感想(ネタバレ):仮装強盗と孤独な刑事を描く

Detective Knight: Rogue
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●こんなお話

 元スポーツ選手の強盗団と追いかける刑事たちの話。

●感想

 ハロウィンを目前に控えたロサンゼルスで、仮面を被った四人組の強盗団が現金輸送車を襲撃する事件が発生する。街は仮装した人々で賑わい、混乱に紛れるように強盗団は逃走する。
 現場に急行したベテラン刑事ジェームズ・ナイトは、相棒のフィッツジェラルドとともに犯人を追い詰めるが、激しい銃撃戦の末、フィッツジェラルドは重傷を負い、病院へ搬送される。強盗団は取り締まりを振り切って逃走し、ナイトは相棒を失いかけた責任と怒りを抱えながら捜査を続ける。

 調査を進める中で、ナイトは同様の仮面強盗事件が各地で発生していること、そして犯人たちがニューヨークへ移動した可能性が高いことを突き止める。フィッツジェラルドが意識不明の状態であるにもかかわらず、ナイトは単身ニューヨークへ向かう決断をする。
 ニューヨークはナイトにとって過去の出来事と因縁を抱えた街であり、彼はその記憶を引きずりながら捜査を開始する。

 一方、強盗団の中心人物ケーシーは、元アメリカンフットボール選手で、現在は妻と幼い子どもを持つ父親だった。彼は犯罪から手を引こうと考え始めていたが、裏社会を牛耳るヴィンナから、高額なスポーツカードが出品されるオークション会場を狙う仕事を命じられる。
 計画に不安定要素を抱える仲間の1人のマーサーは外され、ケーシー、マイク、サイクスの三人で実行することが決まる。

 ナイトはニューヨークで刑事ゴドウィン・サンゴと合流し、ヴィンナを追及するが、彼は核心を語らず、用心棒のブリッガがナイトに警告を与える。捜査の中でナイトはケーシーと接触し、彼が単なる凶悪犯ではなく、家族を抱えた追い詰められた存在であることを知る。

 強盗団は厳重な警備のオークション会場で計画を実行し、カードの奪取に成功するが、潜入捜査官の介入によってサイクスが拘束される。カードは最終的にヴィンナの元へ渡るが、裏切りを恐れたヴィンナは刺客を送り込み、マイクは命を落とす。

 ナイトの捜査手法は警察上層部から問題視され、NYPDは彼の逮捕を通達する。それでもサンゴはナイトを信じ、共に真相へ辿り着く道を選ぶ。
 ケーシーとマーサーもまたヴィンナへの反撃を決意し、マーサーは警察の注意を引くために別の銀行強盗を起こす。

 混乱の最中、ケーシーは警察署に侵入してカードを奪おうとするが、ナイトに捕らえられる。しかしナイトはケーシーにカードを返し、共にヴィンナの元へ向かう。その頃ロサンゼルスでは、フィッツジェラルドの命を狙う刺客が現れるが、彼自身がこれを返り討ちにする。

 最終的にナイトとケーシーはヴィンナの屋敷に乗り込んでヴィンナとブリッガを射殺し、事件は収束する。サンゴは職務としてナイトを逮捕し、ナイトは抵抗せず連行される。一方ケーシーも自宅で警察に拘束され、娘が泣きながら「お父さんを返して」と叫ぶ姿を残して物語はおしまい。


 強盗団が元スポーツ選手という設定は着想としては面白いと感じましたが、実際の描写は走る練習をする程度に留まり、その背景が物語に十分活かされていたとは感じにくかったです。設定だけが提示され、ドラマとして膨らんでいかない点は惜しく思いました。

 また、ハロウィンや仮装パーティー、マスクを着けても違和感のない場所にだけ現れる強盗団という構図は、意図せずユーモラスに映り、シリアスな犯罪劇としてはやや力が抜けて見える場面もありました。
ブルース・ウィリス演じるナイトの過去を示唆する回想も断片的で、物語の中で整理されないまま進むため、感情移入しづらい印象を受けます。

 捜査劇としても展開は淡々としており、緊張感が高まる場面が少ないまま事件が解決していくため、刑事ものとしての醍醐味は控えめでした。
 強盗団側の主役の描写では、車のトランクで家族のために犯罪をしていると語る場面が長く映されますが、次第に弁解のように映り、やや冗長に感じられたのも正直なところです。

 全体としては、題材や要素に対して描写が追いついておらず、印象に残る場面が少ない作品でしたが、ブルース・ウィリスが刑事役として登場するという一点に興味を持てる方には、淡々とした犯罪劇として受け取れる一本かもしれません。

☆☆

鑑賞日:2026/02/10 WOWOW

監督エドワード・ドライク
出演ブルース・ウィリス
ロックリン・マンロー
ポール・ヨハンセン
ボー・マーショフ
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