映画【白い肌の異常な夜】感想(ネタバレ):イーストウッド主演サスペンスが魅せる心理戦と複雑な人間模様

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●こんなお話

 南北戦争時に北軍の負傷兵をかくまうことになった女子学院がざわつく話。 

●感想

 冒頭、幼い子どもにキスをするクリント・イーストウッドのシーンに驚かされるスタートから、物語は展開していく。怪我から回復し、松葉づえで歩けるようになる頃には、次第に問題が大きくなっていくのが見どころ。

 1人の男をめぐって、少女から訳ありの園長まで、年齢や立場を超えた女性たちの心が乱れていく様子が、モノローグや一瞬のフラッシュバックを使って巧みに描かれていると思います。近親相姦といった衝撃的な背景も突然明かされ、物語に深みを与えていました。

 特に園長のキャラクターは、フラッシュバックやモノローグを通してただの淑女ではないことがわかり、南軍が味方としてやってきてもすぐには報告せず、自らの思惑を隠す倒錯的な人物だと浮かび上がる。主人公も女性に好かれようと南軍を助けたと語るが、実は南軍の背中に銃を撃つという衝撃のフラッシュバックが挿入され、観る側は主人公の複雑な性格を知ることになる。

 表面は穏やかに見えるが、登場人物たちは互いに探り合い、欺瞞に満ちた世界を生きている。そんな緊張感の中で進むサスペンスとしての見応えがあり、退屈することなく楽しめる作品でした。

☆☆☆

鑑賞日: 2018/03/14 DVD

監督ドン・シーゲル 
脚本ジョン・B・シェリー 
グライムス・グリス 
原作トーマス・カリナン 
製作ドン・シーゲル 
出演クリント・イーストウッド 
ジェラルディン・ペイジ 
エリザベス・ハートマン 
ジョー・アン・ハリス 
パメリン・ファーディン 

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