映画【恐怖分子】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 少女のいたずら電話きっかけで、女性小説家とその夫の医師、若いカメラマンとその恋人、刑事などが関係なかった人が絡み合っていく群像劇。 

●感想

 冒頭、パトカーが走ってサイレンが鳴り響く中、いきなり倒れた死体が映って、ぬっと窓からあらわれる拳銃を持った手。というツカミからしてこの映画が傑作だとわからせてくれる最高のツカミでした。映画のモンタージュのお手本のようなカットが続いて最高でした。 

 小説を書くのに苦戦している妻、病院の次期課長になりそうな夫。少女が母親に家に閉じ込められたのをきっかけに家でいたずら電話をかけるのをやっていたら、偶然、小説家にかけて、その体験をもとに小説家は作品を書き、それが賞をとったりする。 

 妻目線旦那目線で見るか美人局として生きる少女の目線で見るかで感覚が変わってくると思いますが、旦那さん目線で見るといきなり奥さんから別れをきりだされて家を出ていってしまうのが怖かったです。奥さんのことを思ってはいるけど、彼女が書いている小説は読んではいなかったりしてあまり理解していない様子。 

 追い詰められた旦那さんが取る行動は悲劇ですが、ある意味観客の気持ちの落としどころをつけてくれる展開でした。けれども実際は旦那さんがギリギリのところで踏みとどまって皮肉な結末のクライムサスペンスでした。 

☆☆☆☆

鑑賞日: 2017/08/25 DVD

監督エドワード・ヤン 
脚本エドワード・ヤン 
シャオ・イエ 
チェン・クォフー
出演李立群 
コラ・ミャオ 
チン・スーチェ 
クー・パオミン

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