●こんなお話
時間を逆再生して世界を滅ぼそうとする富豪とかとの戦いの話。
●感想
5割くらい内容がわかればいいかな? と思ってましたが、9割9分わからないので正直終始どうでもいい2時間30分になってしまいました。わかるわからない以前に単純に面白い面白くないという部分でつまづいてしまいました。
最初のアクションシーンから主人公が捕まって拷問を受けて自殺しようとしてからタイトルどーん。という冒頭が1番面白かったです。
そこからこの映画の時間が逆行するルール説明や世界が滅ぶかもしれないというミッションが展開していきますが、主人公がいろんな人物へ会いにあっちへ行ったりこっちへ行ったりというのが世界を旅するスパイ映画という感じで面白いですが、話している内容がついていけずに序盤から主人公がどこで何のために動いているのかおいてけぼりでした。それでいてこの映画の醍醐味である時間の逆行が起こっていくという。
話の内容がつかめなくても映像体験のフレッシュさとかで楽しめればよかったですが、逆再生というのも日本のバラエティーとかで慣れ親しんでいるからかコントを見ているかのような感覚になってしまって、不自然に後ろ向きに動く人たちをアクションやサスペンス的なハラハラドキドキはなく、コメデイ的な笑いとして見てしまいました。そのニヤニヤの中、再生と逆再生の人が戦ったりするので展開が進む中、理屈を考えてしまって余計に置いてけぼりになる悪循環の映画でした。
クライマックスも戦争シーンになって主人公も敵も軍隊みたいな組織なんだとポカンとしながら後ろ向きに走る人たちを失笑してしまうクライマックスでした。カタキ役が死んだら人類が滅びると思っていたらヒロインの人妻さんが短絡的行動で終わりにしてしまって終わりかと思いきやそのまま世界が続いてどういう設定なのだろう? とか。ケネス・ブラナーがサンオイルで滑っていくシーンをどういう気持ちで見ればいいのだろう? とか。そもそもクライマックスの戦争は誰が何をしているのかすらもつかみにくかったです。冒頭のテロ事件とかも試験ならば、テネットチームの大勢いたメンバーみんなあんな大掛かりなテストをしているんだろうか? とかすべてがクエスチョンマークでした。そしてそれが明らかになったところで面白さが増えるというものでもなかったです。
2回見れば楽しめるという前提の作りの映画はいかがなものか? という映画の見方そのものについても考えたり。そして、同じシーンを視点が変わった新しい視点がわかる面白さとかもあまりなく、そもそも2回目に挑戦したいとは思えない映画で残念でした。
この内容をクリストファー・ノーラン監督がプロデューサーなり出資者なりに話してお金を集めて大作として公開するというその心意気のすごさを感じる映画でした。
☆☆
鑑賞日:2020/09/30 シネマサンシャイン平和島 2021/06/17 NETFLIX
監督 | クリストファー・ノーラン |
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脚本 | クリストファー・ノーラン |
出演 | ジョン・デビィッド・ワシントン |
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ロバート・パティンソン | |
エリザベス・デビッキ | |
マイケル・ケイン | |
ケネス・ブラナー |