●こんなお話
日本の戦国時代にタイムスリップして大名やイギリス人たちの戦争に巻き込まれるティーンエイジタートルズの話。
●感想
予算はあまりかかっていないと思いますが、日本の描写が思ったよりトンデモ系に偏っておらず、戦国時代の合戦シーンはスケールが大きくて迫力もあり、見応えがありました。アクションコメディとしては非常に気軽に見られる内容で、タートルズたちは最初から最後まで軽口を叩きながらドタバタと突き進んでいく。深刻な展開は一切なく、気楽な娯楽作品として楽しめると思います。
ストーリーは、戦国時代の日本と現代アメリカがタイムトラベルによって繋がり、タートルズが過去に飛ばされると同時に、代わりに日本のサムライ4人が現代にやってくるというもの。戦国時代の日本人たちが全員英語ペラペラで、「当時はイギリスと交易していたから」という説明だけで、大名も子どもも流暢な英語を喋るのはなかなか強引で笑ってしまいました。
一方、現代に来たサムライたちがアイスホッケーの試合を見てテンションが上がり、観客と一緒に殴り合いに発展する展開がかなり長尺で描かれます。このシーンなどは「どういう気持ちで見ればいいんだ…?」と呆然としつつも、そのトンチキさ自体が妙に癖になっていきます。
それでもやはり、タートルズたちの造形は秀逸でした。CGではなくアニマトロニクスで作られた着ぐるみには、実在感がしっかりあり、動きのぎこちなさも逆にキャラクターの愛嬌につながっていたと思います。どのように撮影されているのか気になるほど、しっかりと作られているのが印象的。
ただしアクション自体は少々単調で、特にタートルズの戦いはキレがなく、やや間延びした印象を受けてしまいました。このあたりは時代的な制約もあったのかもしれないですが、せっかくの忍者設定があまり活かされていなかったのは少し惜しかったです。
とはいえ、ゲーセンに夢中になるサムライたちや、現代の便利さに触れて「もう戦国時代に戻りたくない!」と騒ぐ姿など、タイムスリップものならではのユーモアもあり、最後はなんとも微笑ましい気持ちで見終えることができました。ツッコミどころ満載だけど、どこか憎めない楽しい一本でした。
☆☆☆
鑑賞日:2019/07/23 DVD
| 監督 | スチュアート・ギラード |
|---|---|
| 脚本 | スチュアート・ギラード |
| 出演 | イライアス・コティーズ |
|---|---|
| ペイジ・ターコウ | |
| スチュアート・ウィルソン | |
| サブ・シモノ | |
| ヴィヴィアン・ウー | |
| ヘンリー・ハヤシ | |
| マーク・カーソ | |
| マット・ヒル | |
| ジム・ラポーサ | |
| デイヴィッド・フレイザー |



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