映画【るろうに剣心 最終章 The Final】感想

rurouni-kenshinThe Final ☆☆

●こんなお話

 殺人を犯した過去から恨みを持たれた主人公が復讐される話。

 詳しいあらすじ解説はMIHOシネマさんの映画ブログから

●感想

 アクションシーンの迫力は相変わらずで冒頭の汽車の中でのカタキ役の暴れっぷり、クライマックスの一騎打ちは音楽もなくただぶつかりあう飛びはねながらの殴り合いはこの映画1番の見どころだったと思います。衣装も綺麗でかっこよかったです。

 ただこの内容で140分は長く感じました。主人公は全編に渡って暗くて何か遠くを見つめてたそがれてるだけで何も喋らず雨でも傘をささず立ち尽くしたり。周りが心配しても「疲れたから休む」と離婚間際の夫婦かな? という何も話さない主人公でした。

 話もカタキ役から攻撃してこない限り主人公たちは何もできないので、攻撃があるまでは主人公が遠い目をしているか、カタキ役が「姉さん」という台詞を100回くらい言うシスコンなキャラクターで、彼も主人公と似ていてうつむいてボソボソ喋っているか後半になると感情を爆発させて自分の気持ちを吐露していくのとかも面白さを感じられなかったです。

 最初にカタキ役が暴れるのと主人公の関係者が2か所襲撃されるアクションくらいまでは楽しみながら見ることができましたが、画面も終始夜のシーンで単純に見えにくく、見せ場であるアクションシーンも前作までとの違いがわからず、盛り上がらなかったです。140分のほとんどが夜のシーンな印象でした。

 主人公が襲われる理由で主人公の過去がモンタージュ的に説明されますが、これが続編で描かれる内容のダイジェストのためかわかりにくく説明になっていない説明なのでただただ長く感じて、北村一輝さんとか一体何のために出てきたのだろう? 新選組の松原忠治的な自分が殺した相手の未亡人と恋仲になる的なのが何となく説明されて、しかもこの有村架純さん演じるキャラクターが目の前で殺人が起きて返り血を浴びても表情一つ変えないのでサイコパスにしか見えず恐怖のキャラクターでした。

 肝心の主人公の過去がメインの気持ちの流れのきっかけだと思いますが、それは続編を見ないとわからないという作りになってしまっているので。カタキ役がただただ「姉さんは…。姉さんが」と連呼する動機とか主人公が回想で誰と戦って一緒に奥さんを斬っちゃったのかとか、この映画1本だけで完結しないのとかもいかがなものだろうという構成でした。

 ヒロインがさらわれて主人公が乗り込むという1作目と対になっている作りは燃える展開でしたが、さらわれたと知った主人公がすぐに乗り込みに行くのかと思いきや。翌朝になるまで待っているのはなぜだろう? とかカタキ役に破壊された道場が綺麗になっていたので一晩かけて主人公が掃除したのかな? とかノイズになる描き方が多くてストーリーに入り込めなかったです。

 クライマックスの討ち入りも1作目と同じようなことの繰り返しかつ仲間たち大集合も過去に見たことあるのでマンネリズムでしかなく残念な仲間たちの活躍でした。同時進行で違う場所でのアクションが描かれるというのも何度も出てきますが、ただ長いだけにしか感じ取れなかったです。サプライズ的に登場する過去作のカタキ役もなぜそういう行動をとるのかというのもわからず、ただファンムービー的な登場の意味しか感じれず残念でした。

 時間的な制約のため仕方ないとは思いますが、主人公に愛する者を奪われて復讐をしようとするメインのカタキ役以外の人たちの主人公に対する恨みの気持ちはどうなったのか。手紙を残していない人間はどうなってしまうのかとか、自爆までしたカタキ役はそれでいいのかという描き込みの不足がいなめなかったです。

 私的制裁の意味や死刑制度の賛成反対などの深いテーマを扱っているとは思いますが、自分の気持ちを台詞で説明して感傷的な音楽が延々に流れるという悪い日本映画のお手本のようになってしまっていて残念な最終章でした。この内容なら45分でもよかったのではないかという映画でした。

☆☆

鑑賞日:2021/04/23 シネマサンシャイン平和島

監督大友啓史 
アクション監督谷垣健治 
脚本大友啓史 
原作和月伸宏
出演佐藤健 
武井咲 
新田真剣佑 
青木崇高 
蒼井優 
江口洋介 
伊勢谷友介 
土屋太鳳 
三浦涼介 
音尾琢真 
北村一輝 
有村架純 
鶴見辰吾 
中原丈雄 
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