映画【プロジェクト・アルマナック】感想(ネタバレ):高校生のタイムマシン開発が引き起こす過去改変の連鎖

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●こんなお話

 タイムマシンを作れちゃった高校生たちが案の定、問題を作っちゃう話。 

●感想

 冒頭、MITに入学したい主人公が自作のドローンを発表して猛アピールする場面から始まります。アメリカの高校生がここまで自己アピールをするのかと驚かされるスタートで、学園ものとはいえ、かなり現代的でリアルな青春映画の入り口として興味を引かれました。

 ただ、このシーンが物語のピークに思えるほど、そこから先は視点固定型のPOV(主観視点)形式で描かれる学園生活中心の構成が続き、かなり集中力を要する展開が多いです。視覚的に変化が乏しく、少し疲れる演出でした。

 物語はタイムスリップをテーマにしており、最初は面白半分でタイムマシンを使っていた高校生たちが、徐々に自分たちの選択が現在に悪影響を与えはじめ、周囲の人々が不幸になっていく。それを修正しようと何度も過去に戻るうちに、どんどん悪循環にはまっていくという内容で、よくあるタイムループ型のSF展開ではありますが、斬新さや驚きはあまりなかったです。

 とはいえ、同じ場面を少しずつ違う選択で繰り返し見せていく構成にはテンポのよさもあり、特に先生の問題を何度もやり直す場面や、いじめっ子にリベンジを仕掛けるくだりはスカッとしていて楽しいです。タイムリープの定番的な魅力はしっかり押さえていると思いました。

 難点としては、タイムスリップが起きるまでの前振りがかなり長く、そこから先も高校生たちの何気ない会話や行動の繰り返しが多く、物語の山場が見えにくいまま終盤へと進むので。タイムマシンというSF設定を持ちながらも、感情的な盛り上がりやストーリー展開に物足りなさを感じる作品でした。

☆☆☆

鑑賞日: 2018/07/17  Amazonプライム・ビデオ

監督ディーン・イズラエライト 
脚本ジェイソン・ペーガン 
アンドリュー・デウッチマン 
出演ジョニー・ウェストン 
サム・ラーナー 

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