映画【あの夏、いちばん静かな海。】感想(ネタバレ)

●こんなお話

　青年と女性のサーフィンを覚えて没頭していく話。

●感想

　ゴミ収集車の仕事をしている主人公がゴミの中からサーフボードを見つけて自分で修理して海に出てみる。けどすぐ壊れちゃったので、新しいボードを買おうとするけれど高くて買えない。

　お給料が出たので買いに行って手に入れてまた練習。最初は周りからバカにされつつもサーフボードショップのオーナーから面倒見てやれと周りから認められていく。

　主人公たちの様子を見ていた男友達たちもサーフィンを始めたりして、サーフィン大会に出るけど呼び出しが聞こえなくて参加できないことがあるけど、またまたサーフボードのオーナーがサーフィン仲間を面倒見ろって言ったろと叱責。

　サーフィンに没頭して仕事サボるのを怒られたりしつつ、仕事の先輩が主人公が休む代わりに自分が頑張ると上司に言ってくれたり、周りのサポート受けつつサーフィン大会に出場。みんなで記念写真して大会終わって、後日、主人公の彼女が海に行くと主人公のサーフボードが海岸に流れ着いている。

　彼女は写真をサーフボードにくっつけて流して回想があっておしまい。

　ぺらぺら自分の思いや気持ちを喋る登場人物が多い中、この映画の主人公は一切台詞を喋らないのに2人が思いあっている様子を見せてくれて凄いです。バスが走り去り、追いかけてまた再会するってだけのシーンですが。それだけで2人の気持ちをわかりやすく表現してしまっていたり。

　優しく笑いを交えて静かに進行するストーリー。ラスト6分ほどで一気に感情が爆発しますが、久石譲さんの音楽の力で説明していくスタイルでした。

　中盤の喧嘩して仲直りするまでが2人の気持ちがぶつかって再生するまでなので、そこから最後のサーフィン大会は退屈で物語的に動きがなくなってしまっているように思えました。

　そして致命的なのは、あまりサーフィン大会が面白そうじゃなかったです。スポーツものとしては楽しく見られないのが痛いです。それに主人公たちが喋らない分、音楽が前へ前へな感じで苦手に感じてしまうところもありましたが、独特のスタイルが楽しめる1本でした。

☆☆☆

鑑賞日:2012/03/25 DVD　2023/12/08 DVD