映画【ポセイドン】感想(ネタバレ):転覆客船からの極限脱出劇

poseidon
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●こんなお話

 豪華客船が大津波でひっくり返っちゃったので、生き残った人たちで脱出する話。

●感想

 大晦日の夜、北大西洋を航行する豪華客船ポセイドン号は、何千人もの乗客を乗せてニューヨークへ向かっている。船内では盛大なカウントダウンパーティーが開かれ、シャンパンが注がれ、バンドが演奏し、乗客たちは新年の瞬間を待ちわびている。元海軍兵士で現在はギャンブラーとして生計を立てるディラン・ジョーンズは、パーティー会場には加わらず単独で行動している。

 そのとき、レーダーに異常な巨大波が映し出される。船長と士官たちは進路変更を試みるが間に合わず、高さ数十メートルの巨大波が船体を横から直撃する。客船は大きく傾き、食堂のシャンデリアが落下し、ガラスが砕け、家具が滑り落ちる。乗客は壁や天井へ叩きつけられ、船は完全に上下逆さまの状態で転覆する。

 衝撃で即死する者も多く、生き延びた者たちも暗闇と浸水に包まれた船内に閉じ込められる。ディランは倒壊したホールで元市長ロバート・ラムジーと出会う。ロバートは娘ジェニファーとその婚約者クリスチャンを探している。ほかにも、シングルマザーのマギーと幼い息子コナー、密航していた少女エレナ、横柄なラッキー・ラリーらが合流する。

 船長は無線で救助要請を出し、乗客にその場で待機するよう命じる。しかしディランは、沈没が進めば船尾は海底へ沈み、船首側、つまり現在の船底部分だけが海面近くに残ると判断し、自力で上部へ向かうべきだと主張する。ロバートらは迷った末、ディランの判断に従う。

 彼らは逆さまになった船内を進む。エレベーターシャフトをよじ登り、水が迫る厨房を抜け、炎に包まれた通路を突破する。道中、数名が亡くなりつつ。水位は刻一刻と上昇し、天井だった場所が床となった通路は迷路のように入り組んでいる。

 やがて彼らはエンジンルーム付近へ到達するが、脱出路は巨大スクリューのある船尾側しか残されていない。外へ出るにはスクリューを止める必要がある。ロバートは自ら水中に潜り、回転を止めるスイッチを操作する決断をする。強い水流に押し流されながらもスイッチを押し、スクリューは逆回転を始める。

 しかしロバートは力尽きて水中に沈む。ディランはロバートが残したボンベをスクリュー付近へ投げ込み、爆発によって出口を広げる。爆風で開いた穴からディランたちは海面へ脱出する。暗い夜の海に浮かびながら救助を待ち、やがてサーチライトが彼らを照らす。生存者は救助艇に助けられておしまい。


 転覆シーンの迫力は圧倒的でした。巨大客船が横倒しになる瞬間の映像、シャンデリアが落下し人々が投げ出される混乱は、物量で押し切るスペクタクルとして強烈なインパクトがあります。映画館の大スクリーンで観ることを前提にした映像体験だと感じました。

 ただ、物語として最も盛り上がるのはやはり転覆の瞬間で、その後の脱出パートに入ると緊張感の波がやや平坦に感じられました。逆さまの船内を進むという設定は魅力的ですが、脱出映画としては既視感のある展開が続きます。

 登場人物の背景説明が限られているため、誰にどれだけ感情移入すればよいのか掴みにくい部分もありました。船の構造や人物関係をもう少し丁寧に描いていれば、危機の重みがより伝わったのではないかと思います。

 映像面では確かに豪華で、海上パニック映画としての体験型アトラクションのような魅力は十分にあります。物語の深さよりも体感的な迫力を楽しむ作品として鑑賞すると、その真価が見えてくる一本だと感じました。

☆☆☆

鑑賞日: 2013/12/27 DVD 2026/02/18 U-NEXT

監督ヴォルフガング・ペーターゼン 
脚本マーク・プロトセヴィッチ 
原作ポール・ギャリコ 
出演カート・ラッセル 
ジョシュ・ルーカス 
リチャード・ドレイファス 
エミィ・ロッサム 
ジャシンダ・バレット 
マイク・ヴォーゲル 
ミア・マエストロ 
ジミー・ベネット 
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