映画【モリのいる場所】感想(ネタバレ)

Mori no iru basho
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●こんなお話

 自宅の庭から30年出ない画家と奥さんとその周りに集まる人たちの話。

●感想

 山崎努と樹木希林が夫婦役で共演という画面を見ているだけで満足の1本でした。自宅の庭を散歩してそこでの虫たちの動きや木々の成長を眺めている主人公。虫や生き物の様々な動きをモンタージュしている映像も撮るの大変そうだなと思いながら見て面白かったです。

 大きな動きや見せ場はないですが、いろいろなお客さんが次から次にやってきて、家の表札を盗まれるエピソード、旅館の表札を書いてもらいたい人、主人公を撮影する人、本当に何者かわからない人、隣に建設予定のマンションの工事関係者などが主人公に惹きつけられるかのように集まっていくのをユーモアを交えつつ静かに描いていきます。ところどころ、主人公の脳内映像のような抽象的なシーンも出てきたり。

 実在の画家の熊谷守一さんという人を不勉強ながら知らなかったので時代設定から画面から読み解くのに最初は大変でしたが、冒頭で出てきた老人が「昭和天皇っぽい人誰だろう?」と思っていたら、本当に昭和天皇役だったのに驚きの作品でした。

 山崎努と樹木希林の力に頼り切っている感じもしなくもないですが、素敵な夫婦と仲間たちの日常をニコニコしながらみられる1本でした。

☆☆☆

鑑賞日:2021/04/28 Amazonプライム・ビデオ

監督沖田修一 
脚本沖田修一 
出演山﨑努 
樹木希林 
加瀬亮 
吉村界人 
光石研 
青木崇高 
吹越満 
池谷のぶえ 
きたろう 
林与一 
三上博史 
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