映画【欲望のバージニア】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 3兄弟の末っ子のナレーションで物語が始まり、禁酒法の時代に密造酒を作って警察と戦う話。

●感想

 帽子をかぶり、ロングコートで拳銃を撃ち。ブロンド美女たちが登場してというギャングの時代の映画で雰囲気は面白かったです。

 ただ、魅力的な役者さんたちがそろっているのに、イマイチ盛り上がらない映画でした。
 主人公は末っ子で彼の視点で物語が進行していきますが、武闘派で自分とは違うカッコいいお兄ちゃんたちがいて主人公たち兄弟をつけ狙う特別捜査官がいて、そして教会で知り合うヒロインがいて。と順番に紹介されていきますが、この映画は一体何の話なんだろう? と映画の中盤まで行ってやっと方向性が決まって進み始めるというもので展開が遅い印象でした。
 1つ1つのシーンはゆったりと見せていき丁寧ではあるのに、真ん中のお兄ちゃんなんかただデッキチェアに座って日向ぼっこしてるだけにしか見えないし、女性に興味がなくゲイなのかな? と思ってたらそうでもないし。
 1番上のお兄ちゃんは、ほとんど描かれない。ただの荒くれ者。序盤に颯爽とマシンガンを撃つゲイリー・オールドマンが出てきますが、ほとんど関係ないという。だったら、あんな紹介のシーンいるか? とも思ってしまいます。

 クライマックスの銃撃戦も、ただ撃った撃たれたというのを映すだけというのも迫力不足が否めないです。それでいて、密造酒仲間や警官たちがカタキ役に反旗を翻す展開もいきなりすぎて戸惑うという。ただの背景としてしか描かれてなかったのに、大事な役だったのね周りのキャラクターたち。
 主人公兄弟は不死身と言われているけど、実際に不死身という。ちょっと笑ってしまいそうになる不死身っぷりでした。そしてカタキ役の捜査官の見た目のインパクトも凄くて漫画のような造形なのもよかったです。
 ちょっとうわべだけのカッコよさだけ。カッコよさげな映画で残念でした。

☆☆☆

鑑賞日: 2013/06/29 MOVIX橋本

監督ジョン・ヒルコート 
脚本ニック・ケイヴ 
原作マット・ボンデュラント 
出演シャイア・ラブーフ 
トム・ハーディ 
ゲイリー・オールドマン 
ミア・ワシコウスカ 
ジェシカ・チャステイン 
ガイ・ピアース 
デイン・デハーン 
ノア・テイラー 
ジェイソン・クラーク 
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