●こんなお話
食人先住民にさらわれた人を4人のガンマンが救うための話。
●感想
1890年代のアメリカ西部、荒野に囲まれた小さな町ブライトホープで、流れ者の盗賊パーヴィスが盗みを働きながら旅をしているところを、副保安官チコリーに目撃される。
報告を受けた保安官フランクリン・ハントは逃走を図るパーヴィスの脚を撃ち、町の留置場に収監する。
医師を呼ぼうとするが、町の医者は酒に溺れて役に立たず、代わりに医師助手のサマンサ・オドワイアーが呼ばれる。
サマンサは足を負傷している夫アーサーを家に残し、パーヴィスの治療を行うため留置場へ向かう。
翌朝、町の外れの納屋で男の遺体が八つ裂きにされた状態で発見され、同時に留置場にいたパーヴィス、サマンサ、さらに副保安官ニックが忽然と姿を消す。
現場には見慣れない矢じりが残されており、町の老教授はそれを洞窟に住む食人原住民のものだと説明し、彼らは言葉を持たず交渉も不可能な存在だと語る。
ハントは拉致された三人を救出するため、足を負傷しながらも同行を望むアーサー、老副保安官チコリー、屈強な銃撃手ブローダーを連れて救出隊を結成し、荒野へと向かう。
一行は砂漠や岩山を越え、夜は焚き火を囲みながら水と食料を分け合い、雑談を交えつつ慎重に進んでいくが、途中で強盗の奇襲を受けたり、声をかけてきたメキシコ人を射殺したり、徐々に敵の縄張りへ近づいていく。
やがて洞窟群の入り口を発見するが、突然の襲撃によってブローダーは命を落とし、ハントとチコリーは捕らえられてしまう。
洞窟の奥で囚われのサマンサと再会するものの、ニックはすでに連れ去られ、原住民によって無残に殺害されていたことが判明する。遅れて洞窟へ向かうアーサーは、途中で原住民を倒しつつ進む。
ハントたちは麻薬を原住民に飲ませて人数を減らそうとする作戦を実行したりするが。ハントは重傷を負いながらも、仲間が脱出するための時間を稼ぐ決断を下し、アーサー、サマンサ、チコリーは洞窟を後にする。
洞窟の外に出た三人は、遠くで三発の銃声を耳にし、それがハントの最期の戦いであることを悟り生き残った者たちは、再び荒野を越えてブライトホープへ戻る道を進んでいっておしまい。
全体的に非常に渋い作風で、音楽や効果音をほとんど使わず、静けさの中で物語が進行していく点が印象的でした。
その沈黙を破るように突発的に始まり、短時間で終わるバイオレンス描写が強烈で、演出として非常に映えていたと思います。
銃を恐れず一直線に突進してくる食人原住民のビジュアルは異様で、西部劇の世界観の中に原始的な恐怖が入り込んだ感覚がありました。
レスキューチームを演じる四人の役者陣も落ち着いた渋さがあり、いかにも通好みの配役だと感じます。
一方で、構成面についてはやや冗長に感じる部分もありました。映画の大半が移動か休息で占められており、その中で雑談が続き、ときおり重要な会話が挟まるという流れのため、この内容で130分は長く感じます。当時の移動時間を再現するかのように、旅の過程が丁寧すぎるほど描かれていました。
後半、洞窟に到達してからの展開は一気にホラー色が強まり、突然現れる食人原住民との戦闘は緊張感があり、西部劇ホラーとして新鮮に楽しめました。
ただ、複数人で挑んでも簡単に倒されていた相手を、満身創痍の主人公が意外と撃退していく点については、主人公補正なのか運なのか判断に迷う部分もありました。
クライマックスに入ってからも、松葉づえを使って移動する場面が長く、終盤でもテンポが重く感じられたのは正直なところです。それでも、西部劇とホラーを正面から融合させ、静寂と暴力の落差で観る側を揺さぶる作りは独特で、強い印象を残す一本でした。
☆☆☆
鑑賞日: 2018/09/15 NETFLIX 2020/09/07 Amazonプライム・ビデオ 2026/02/11 DVD
| 監督 | S・クレイグ・ザラー |
|---|---|
| 脚本 | S・クレイグ・ザラー |
| 出演 | カート・ラッセル |
|---|---|
| パトリック・ウィルソン | |
| マシュー・フォックス | |
| リチャード・ジェンキンス |



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