ドラマ【麒麟がくる】感想(ネタバレ):個性豊かなキャラと壮大な愛憎劇、最後まで目が離せない展開に

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●こんなお話

 明智光秀が斎藤道山と息子、足利将軍家と織田信長とか板挟みの生涯の話。

●感想

 自分の感覚が保守的なのか、序盤はカラフルで目がチカチカする映像が多くて、「何でこんなに【ラ・ラ・ランド】みたいに明るいんだろう?」と感じ、正直居心地が悪かったです。主人公がいろんな人のお使いをするような前半から中盤までは、何を伝えたいのか掴めず、せっかく明智光秀という裏切り者のイメージしかない人物を描いている割には話があまり進まず退屈に感じてしまいました。

 しかし休止明け以降は一気に面白くなり、1話の長さが短く感じるほどのテンポの良さだったと思いあⅯス。物語の軸が織田信長との愛憎劇へと移ると共に展開がスムーズになった印象。前半では本木雅弘さん演じる斎藤道三や染谷将太さんの織田信長が圧倒的な存在感を放ち、主人公の主君たちが魅力的すぎて他の配役を忘れてしまうほどのインパクトがありました。

 ただ全44話という長丁場の中で全体的にテンポがゆったりしていて、主人公と斎藤道三や足利将軍、織田信長ら上司との愛憎劇としては面白かったですが、女性キャラクターはあまり魅力的に感じられず、添え物のような存在だったのが残念。

 吉田鋼太郎さんはイメージ通りの松永弾正役、片岡鶴太郎さんも小悪党として安定感があって楽しいですが、どちらもいつも通りのキャラクターに留まっていたと思います。

 クライマックスの最終話、本能寺の変は見せ場としてはあっさりしていて駆け足でした。秀吉や家康との関係などの動機も楽しみにしていましたが、期待したほどのカタルシスはなく、「44話かけてこれか…」という感覚が強かったです。そう考えると、序盤のテンポの遅さが惜しまれる大河ドラマでした。

☆☆☆

鑑賞日:2021/02/08 NHK

脚本池端俊策
出演長谷川博己
木村文乃
染谷将太
川口春奈

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