ドラマ【キングダム シーズン1】感想(ネタバレ):ゾンビ×李氏朝鮮という異色の世界がクセになる

Kingdom (Korean Drama)
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●こんなお話

 死人が蘇って人間を襲う疫病が蔓延した朝鮮で王子が民と共に立ち向かう全6話。

●感想

 Netflix制作の韓国ドラマで、映画『最後まで行く』『トンネル』のキム・ソンフン監督が手がけているらしいと知り、そこに『空気人形』『復讐者に憐れみを』『センス8』などでも印象的だったペ・ドゥナさんが出演しているということで、軽い気持ちで見始めました。

 結果、ゾンビものに李氏朝鮮時代の時代劇要素が加わった独自の世界観がとても新鮮でした。ゾンビは全速力で襲ってくるタイプで、その上、太陽の光が苦手で夜になると大暴れし、朝になると日陰を求めて一斉に猛ダッシュする描写は、ゾンビジャンルの中でも一味違った演出で面白かったです。

 日中は死んだように動かないといった設定もユニークで、単なるホラーではなく政治劇としても成立しています。王位を巡る陰謀劇、王の病を巡る疑惑、謀反の疑いで追われる皇太子というサスペンス的要素も加わって、ストーリーに厚みがあるものでした。

 主人公とともに旅することになる家臣や医師、猟師など仲間たちのキャラクターもそれぞれに魅力があって、6話という短さの中でテンポよく展開していくので飽きずに一気に見られました。

 ただ、李氏朝鮮の歴史や制度に詳しくないと、役職名や地名、人間関係が少しややこしく感じる部分もあり。誰がどこに向かっているのか、今誰と誰が話しているのかがわかりづらいこともあったり。

 それでも、最終話でゾンビとの合戦に挑む準備が整い、いよいよクライマックスかと思ったところでまさかの展開。次のシーズンが見たくなる終わり方で、完全に引き込まれました。ゾンビ×時代劇という一見ミスマッチな組み合わせが、実は抜群に相性がよくて、視覚的にも物語的にも楽しめるドラマだったと思います。

☆☆☆☆

鑑賞日:2019年5月29日 NETFLIX

監督キム・ソンフン
脚本キム・ウニ

       

出演チュ・ジフン
リュ・スンス
ペ・ドゥナ

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