映画【キカイダー REBOOT】感想(ネタバレ)

kikaider
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●こんなお話

 アンドロイドのジローことキカイダーは自分を作った博士の娘さんたちを護衛するけど、人間の心とは? なぜ生きるのか? 何のために戦うのかを悩み続ける100分間の話。

●感想

 冒頭からキカイダーのアクションシーンの迫力が凄くてカッコよかったです。空撮の近未来感いっぱいのネオンがきらびやかな映像とかもクールでした。
 予算もすくないであろうにキカイダーと巨大ロボットとの戦いとかも安っぽくなくて迫力あって凄かったです。たくさんあるアクションシーンのどれもがカッコよくて面白かったです。アクションチーム、スタントチーム、CGチームのみなさん素晴らしかったです。

 キカイダーが作られるけど、アンドロイドを平和利用する博士と軍事利用しようとする博士の対立があり。平和利用の博士の娘さんと息子さんが謎の軍団に襲撃されて、ピンチのところを助けるキカイダー。博士の命令で2人を守ることになって逃避行が始まる。
 ここまでの序盤はアクションもカッコよくて期待できるツカミでよかったです。

 ところが逃避行も近未来の世界で「野宿だ」と普通に海岸でたき火しながら語り合ったりして緊張感ないのが痛いです。そもそもヒロインはキカイダーに対して何の疑問も抱かないのかな? 追っ手の黒服の人たちも何で追ってるのか? とか見ててわかりませんでしたが、ヒロインたちはその質問はせずにキカイダーと一緒に行動を共にする。
 ほいで追っ手との戦いがありますが、キカイダーは人間を守る。ということとか完全って何? 不完全って何? 人間の気持ちって何? とかいろいろ悩み始めます。
 悪役もダラダラと自分の気持ちや思いを語りますが、やってることとかは小さいしでいろいろ喋ってるわりにはスケール小さいので盛り上がらなかったです。

 悩む主人公に悩むヒロインに自分の気持ちを延々と語る悪役たち。そしてそれを解説するジャーナリスト。ちょっと何やってるのかわからないストーリー展開でグッタリでした。

 あとは画面が全体的に暗くて、せっかくの激しいアクションシーンが見えづらいのも痛かったです。ほぼナイトシーンだし、スタジオ撮影も暗いし。話も暗くて、ダウナーな気持ちになっていきました。 
 ギター弾きながら廃墟に立ってるキカイダーというのは笑わせようとしているのか謎でした。

 アクション活劇としてキカイダーの設定、良心プログラムを解除するのかしないのかとかもイマイチ盛り上がらないしで、設定も弱いしで。結局、パワーアップして逆転するとかって流れも弱くて、無表情になっていくクライマックスで残念。

 ヒロインの弟さんが「お姉ちゃんが何で悩んでるのかわからないよ!」と言ってましたが、この映画全体のことを言ってる名台詞だと思いました。
 そして大学生と小学生の2人暮らしなのにタワーマンションの高層階に住めて、富裕層うらやましいな。と思う映画でした。そしてエンドクレジットで流れるオリジナルのキカイダーのスチール写真を見てると。オリジナルって傑作なんだろうなと面白そうだなと思ってしまうのが悲しかったです。

鑑賞日: 2014/05/24 新宿ミラノ座

監督下山天 
脚本下山健人 
原作石ノ森章太郎 
出演入江甚儀 
佐津川愛美 
高橋メアリージュン 
伴大介 
長嶋一茂 
本田博太郎 
原田龍二 
中村育二 
山中聡 
石橋蓮司 
鶴見辰吾 
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