映画【人間魚雷 回天】感想(ネタバレ)

kaiten
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●こんなお話

 回天特別攻撃隊の隊員たちの話。

●感想

 人間魚雷という絶対死ぬ兵器に搭乗する若者たちの苦悩を真摯に描いていて見ているのが辛い作品でした。

 回天の訓練から始まり、性能の低い潜水艇に乗って訓練からして失敗で亡くなる人がいて何のために戦うのか死ぬのかと苦悩しながらも受け入れて潜水艇に乗っていく主人公たち。出撃しても帰還してくる隊員、一回死んだと思ったけど助かって外の空気を吸って、子どもたちが夕焼けこやけを歌っているのを見て生きているって素晴らしいと気づく隊員。好きな女性と結婚した後に砂浜と歩く妄想をする隊員。隊員たちの日常が描かれていきます。老人が梨の木を10年後育つのを楽しみにしているというのを聞いて、自分はそれができないと思うのが印象的です。

 クライマックスはいよいよ出撃が決まって、回天出撃が決まって隊員が乗り込むときに狭い潜水艦内をカメラがスーッと動く映像とか技術的に凄いと思いました。ここの潜水艦の描写は潜水艦ものとしても見ていてリアリティある動きとか台詞だったと思います。出撃を決意しているのに命令が取り下げられて心が折れたのに再度…という隊員たちの心の持ちようを考えるとこれまた見ていて泣きそうになる役者さんたちのお芝居でした。

 人間魚雷という兵器があったことを教えてくれる映画でした。

☆☆☆☆☆

鑑賞日:2012/05/10 DVD 2020/08/30 DVD

監督松林宗恵 
脚本須崎勝彌 
原作津村敏行 
齋藤寛 
出演岡田英次 
木村功 
宇津井健 
高原駿雄 
和田孝 
沼田曜一 
原保美 
加藤嘉 
細川俊夫 
信欣三 
殿山泰司 
小高まさる 
佃田博 
津島恵子 
坪内美子 
國方傳 
丹波哲郎 
西村晃 
高橋昌也 
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