映画【ジョン・ウィック】感想(ネタバレ):犬と愛車を奪われた伝説の殺し屋が動き出す、スタイリッシュ復讐アクション

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●こんなお話

 引退してた凄腕の殺し屋が大切な子犬をロシアンマフィアに殺されたので、殺し屋復活してマフィアと戦う話。

●感想

 奥さんを亡くし、深い悲しみに沈む主人公。そんな彼に残された最後の贈り物は、一匹の子犬だった。最愛の妻が生前に用意していたその犬との静かな日々を送っていたが、ある日、ガソリンスタンドでロシアンマフィアの息子に絡まれ、愛車に目をつけられる。

 そしてある夜、家に押し入ったその息子たちによって、愛犬を殺され、愛車を奪われてしまう。この事件がきっかけとなり、かつて“伝説の殺し屋”として恐れられた主人公、ジョン・ウィックの怒りに火がつく。

 ロシアンマフィアのボスは、息子がジョンに手を出したことに激怒。しかし時すでに遅し。ジョンは家に送り込まれた刺客たちを迎撃し、殺し屋たちが集う中立地帯のホテルに宿泊するも、掟を破って襲撃してきた女殺し屋から情報を引き出し、マフィアの息子の潜伏先を突き止める。

 レッドサークルというクラブの地下にいると知ったジョンは単身乗り込み襲撃を仕掛けるが、息子には逃げられてしまう。その後、マフィアの金庫を破壊し、ボスに直接挑むが返り討ちにされ、意識を失って囚われの身に。しかし、かつての仲間の協力で脱出に成功し、ついに息子の隠れ家を突き止めて抹殺。だがそれで終わらない。マフィアのボスがジョンの仲間を殺したことにより、最後の怒りが爆発。ボスとの殴り合いの果てに倒し、ふらふらになりながらたどり着いた先は動物病院。そこで一匹の犬を連れて帰り、物語はおしまい。

 冷たく無機質な都会の映像にスタイリッシュなガンアクションが映え、キアヌ・リーブスの年齢を感じさせない身体のキレに惹き込まれます。殺し屋たちのルールが存在するホテル、ディナーサービスという死体処理専門の業者、報酬として使われる金貨、中立を守るホテルマン、介入しない警察など、まるで漫画のような世界観の設定も楽しめました。

 ただし、物語の発端となる“なぜロシアンマフィアの息子が伝説の殺し屋ジョン・ウィックを知らなかったのか”という部分には違和感が残りました。また、ジョンの伝説的な過去がセリフのみで語られ、映像での裏付けがないため、彼の凄さを実感しづらいです。襲撃を簡単に許してしまう家のセキュリティや、女殺し屋の侵入のあっけなさも、世界観の緊張感を削いでいると思いました。

 アクションも派手ではあるが、敵が自ら銃弾に当たりにいってるような演出が多くて、予知能力があるかのように見える展開も盛り上がりに欠けました。マフィア側の敵キャラに強さが感じられず、ボスの小物感も否めなかったです。息子の最期もあっさりしており、ボスとの対決も冗長に感じました。

 とはいえ、全体的には非現実的でスタイリッシュな漫画的アクションを楽しめる一本で、深く考えずにアクションと映像美を堪能できる1作でした。

☆☆☆

鑑賞日: 2015/10/21 TOHOシネマズ川崎  2016/05/14 Blu-ray 2023/09/25 Amazonプライム・ビデオ

監督チャド・スタエルスキ 
アクション監督ダリン・ブレスコット 
脚本デレク・コルスタッド 
出演キアヌ・リーヴス 
ウィレム・デフォー 
イアン・マクシェーン 
ミカエル・ニュークヴィスト 
ディーン・ウィンタース 
エイドリアンヌ・パリッキ 
ブリジット・モイナハン 
ジョン・レグイザモ 

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