●こんなお話
1963年の横浜を舞台に16歳の少女と17歳の少年の話。
●感想
主人公達に対立する人物や環境がほとんどなくて、だらだらと昭和の懐かしさを見せつつ建物を壊すのか壊さないのかで揉めてるのを見せられても、何のノスタルジーも感じませんでした。
主人公2人の恋愛として見ても、伝統の飛び降りでの出会いがあり。新聞部を手伝って仲良くなるってのもよかったです。ところが、2人の父親が同じかもとなって。その後、海ちゃんのお母さんがアメリカから帰国して父親の話をして真相がわかりますが。だったら、このお母さんがいればすむだけの話で。何故、あのタイミングで帰国したのか。そして、簡単に喋り始めるのか。ただ、「兄妹」というのは物語上の記号でしかなかったです。
それに、建物を壊すか壊さないかで揉めるのもタラタラと長くて。海ちゃんが妹と一緒に先輩のサインをもらうために建物に入るだけで延々と5分以上もかけ、建物を紹介するシーンもいらないと思います。
その後、掃除するシーンも延々と掃除してるし。退屈以外のなにものでもないです。
そして、理事長に直談判することになりますが。「忙しいから会ってくれないかも?」と不安な気持ちで会いに行きますが。何故か、理事長は会ってくれるという。そして、海ちゃんの父親が朝鮮戦争で死んだことを聞くと。忙しいはずの理事長は建物を見学しに来てくれる約束をするという。何で、理事長の気持ちが動いたのか全くわかりませんでした。
だったら、最初は反対の理事長を主人公達の熱い思いを知って。見学に来てくれるってしないと物語として盛り上がらないと思いました。
その後の展開で、理事長は「別の建物を作ります!」と宣言しますが。そこで、みんなガッツポーズをとって大団円になりますが。この建物じゃなく、別の建物でいいの? とボクにはよくわかりませんでした。
それに。何で海ちゃんは「メル」と呼ばれてたのか謎でした。最初、誰のことを言ってるのかわからなかったです。
それに「コクリコ坂」の意味もなんだったのでしょうか? タイトルの意味がわかりませんでした。ただ、行きはくだりでラクだけど、帰りはのぼり辛そうだなとかしか思えませんでした。
とにかく、主人公の恋愛ものとしても取り壊しのサスペンスとしても。全部が中途半端で、キャラクターたちも魅力がなくてちょっと100分が退屈な映画だったと思います。
☆☆
鑑賞日:2011/07/27 DVD
監督 | 宮崎吾朗 |
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脚本 | 宮崎駿 |
丹羽圭子 | |
原作 | 高橋千鶴 |
佐山哲郎 |
出演(声) | 長澤まさみ |
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岡田准一 | |
竹下景子 | |
石田ゆり子 | |
風吹ジュン | |
内藤剛志 | |
風間俊介 | |
大森南朋 | |
香川照之 | |
柊瑠美 |