●こんなお話
ナメック星に謎の星がくっついてナメック星人たちが捕まって、主人公たちが征服者たちと戦う話。
●感想
ナメック星に突如として謎の星が接近し、融合するという不穏な状況から物語が始まります。その星から現れた機械仕掛けのロボット軍団は、ナメック星人たちを次々と捕らえ、奴隷化しようと画策します。そこに、悟空たち地球の戦士が駆けつけ、ロボット軍団との戦いが繰り広げられていきます。
戦闘では、悟飯やピッコロを中心にロボットに立ち向かう姿が描かれますが、クリリン、亀仙人、ヤジロベーといったキャラクターたちは、今回はあまり活躍の場が与えられておらず、サポートに徹するような役割に留まっています。
そして、かつて悟空に敗れたはずのクウラが、「メタルクウラ」として機械の身体を得て再登場。悟空との一騎打ちが始まります。戦いの最中、ベジータも合流し、2人のスーパーサイヤ人による共闘が実現。一体のメタルクウラを何とか撃破しますが、その直後、なんと大量のメタルクウラが次々と現れ、その数は100体以上におよびます。
悟空とベジータはその圧倒的な数により捕えられてしまいますが、クウラ側が2人のエネルギーを奪おうとした瞬間、逆に彼らのエネルギーが強すぎたためにシステムが制御できず、最終的にクウラの本体が崩壊。ナメック星には再び平和が訪れておしまい。
本作の構成は非常にシンプルで、冒頭に軽いナレーションと回想が入る程度で、以降はひたすら戦闘中心の展開が続く、まさに「バトル特化型」のドラゴンボール映画といえる内容でした。
特に、ピッコロがやられたかと思いきや実は無事で、強さを見せつけるという展開は、ある意味でお約束ではありますが、やはり登場するだけで作品に緊張感と盛り上がりをもたらしてくれるキャラクターです。また、後半に登場するベジータが、ツンデレ気質ながらも結局は悟空と共闘するという、定番とも言える「マンネリズム」が、逆にファンにとっては安心感と面白さを感じさせてくれます。
とはいえ、クウラが敗北する理由が「スーパーサイヤ人のエネルギーが強すぎたから」という点については、ややご都合主義に感じられ、具体的な仕組みや設定がもう少し描写されていればより納得感のあるクライマックスになったのではないかとも思いました。
とはいえ、バトル重視の爽快な展開や、作画の迫力、そしてスーパーサイヤ人たちの活躍を短時間で楽しめるという点では、非常にテンポ良く観ることができるエンターテインメント作品でした。
☆☆☆
鑑賞日:2024/09/26 NETFLIX
監督 | 西尾大介 |
---|---|
脚本 | 小山高生 |
原作 | 鳥山明 |
出演(声) | 野沢雅子 |
---|---|
田中真弓 | |
古川登志夫 | |
中尾隆聖 |