映画【ジャッジ・ドレッド(1995)】感想(ネタバレ)俺が法だ!未来警察SFアクションの決定版

Judge Dredd
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●こんなお話

 犯罪がものすごい世界で法の番人の主人公が濡れ衣で逮捕されて真犯人と戦う話。

●感想

 犯罪率が急増したディストピア的な未来社会を舞台。その世界では、「ジャッジ」と呼ばれる特殊な職業が存在しており、彼らは一人で警察、検察、裁判官、そして死刑執行人のすべてを兼ね備えた存在として活動しています。主人公は、その中でもエリートとして知られるジャッジであり、銃撃戦の現場に颯爽と現れては「俺が法だ」と叫びながら犯罪者を即座に裁き、その場で射殺する姿が非常に印象的でした。

 主人公は、司法長官と深い信頼関係で結ばれてる。そんな中、ある日テレビキャスター射殺事件が発生し、主人公が犯人として逮捕されてしまいます。証拠は完璧にそろっており、主人公は無実を訴えるものの誰にも信じてもらえず、死刑を宣告されます。しかし、引退を控えた司法長官の懇願により減刑され、終身刑として刑務所に護送されることになります。

 護送中の飛行機が何者かに襲撃されて墜落し、主人公は人里離れた地で怪しげな一族に囚われてしまいます。彼らは人肉を喰らうカニバル集団。主人公は反撃して逃れ、同じく調査の旅に出ていた司法長官の助力を受けて彼らを退けますが、長官は命を落としてしまいます。その最期の瞬間に、長官は主人公が人工的に作られた存在であること、そして別の失敗作が刑務所にいるという衝撃の真実を明かします。

 物語は再び都市部へと舞台を移し、炎が吹き出す荒廃した通路を抜け、主人公は街へと戻ります。その頃、脱獄した男が次々と政府高官を襲撃。彼は協力者の意図を超えて暴走し、自分自身のクローンを作り支配しようとしていました。

 クライマックスでは、主人公が自分のクローンと壮絶な肉弾戦を繰り広げ、最終的には自由の女神像の上から突き落とし決着をつけます。事件の真相が明るみに出て、主人公の無実が証明され、彼は再びジャッジとしての職務に復帰しておしまい。

 本作は、序盤における未来世界の設定や「法を即座に執行するジャッジ」という斬新な職業設定が非常に魅力的で、視覚的にもユニークで楽しめるものでした。銃の機能やヘルメットのデザイン、敵側の古びたロボットの動きなども印象に残る演出でした。

 ただし、物語が中盤から主人公の逃走劇に移っていくにつれて、SF的な要素が薄れていき、主人公がヘルメットを脱ぎ“普通の人間”の姿に近づく展開には少し物足りなさを感じました。終盤のクローンとの戦いも、設定の奥行きがやや不足していたため、全体の魅力を若干損ねてしまったように感じます。

 それでも、独自の世界観と近未来法制度のアイデアに魅せられる、映像映えする1作として楽しめる作品でした。

☆☆

鑑賞日:2024/09/25 Amazonプライム・ビデオ

監督ダニー・キャノン 
脚本ウィリアム・ウィッシャー 
スティーヴン・E・デ・スーザ 
出演シルベスター・スタローン 
アーマンド・アサンテ 
ダイアン・レイン 
ロブ・シュナイダー 
マックス・フォン・シドー 
ジョアン・チェン 
ユルゲン・プロホノフ 
バルサザール・ゲティ 
スコット・ウィルソン 
ジョアナ・マイルズ 
モーリス・ローヴズ 
クリストファー・アダムソン 
ユエン・ブレンナー 
ピーター・マリンカー 
アンガス・マッキネス 
ルイーズ・デラメール 
スティーブ・トゥーサン 
ミッチェル・ライアン 
ジェームズ・レマー 
ジェームズ・アール・ジョーンズ 
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