映画【どろろ】感想(ネタバレ)

dororo
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●こんなお話

 体を魔物に奪われた状態で生まれた主人公が魔物を退治して体を取り戻す旅の話。

●感想

 戦国の世で天下を取りたいから魔物と契約して力をもらう代わりに今度生まれてくる子供が欲しいとのことでそういう取り決めをして男の額に雷ビカビカ。このオープニングシーンがこの映画で1番面白かったです。20年後、主人公が飲み屋みたいなところのダンサーに斬りかかるとダンサーが魔物でアクションの見せ場。

 アクション映画なのでアクションシーンが見せ場だと思いますが、やはりCGのレベルは見ていてきついもので失笑してしまう映像だったり着ぐるみみたいな怪物が今の戦隊ものや仮面ライダーのテレビシリーズよりも安っぽさを感じてしまうものでした。最初の蜘蛛みたいなのだったり、モンタージュで出てくる天狗や大蛇みたいのだったり、侍の奥さんとして憑りついている蛾みたいのだったり、その子供の芋虫みたいのだったり。せっかく中国からアクション監督を呼んでいるのに、それが活かされているのかわからないアクションの数々でした。

 そして主人公が体が全部偽物で左手が仕込み刀になっているので、それが欲しいという動機で盗人のどろろが一緒についてきてバディものとしての面白さも設定されています。

 主人公がどうやって今の身体になったのか、主人公と中村嘉葎雄さん演じる琵琶法師によって回想され、医者の原田芳雄さんが桃太郎よろしく川から流れてきた赤ちゃんを拾って育てる描写があり、身体を取り戻す旅があり。

 そして最後は主人公の父親が支配する領域に行って、そこで父親の息子、主人公にとっては弟となる武将に目をかけられて母親と再会して、母親が2人の息子を思ったり。弟が主人公を憎んで戦ったり。

 後半になるにつれ、その家族の話でしんみりする展開が多くて間延びしてしまう印象でした。父親も魔物と契約して息子を差し出したのに、いまだに天下を取れず状態だったりして契約として失敗だったのではないかと思ってしまいました。

 ちょっとアクションシーンの見せ場や戦国時代の女子供が無残に殺されていくバイオレンスさとかも感じられないのが残念でしたが、邦画のアクション大作っぽさがそれはそれで味わいがある作品だと思いました。

☆☆☆

鑑賞日:2022/02/05 NETFLIX

監督塩田明彦 
アクション監督チン・シウトン 
脚本NAKA雅MURA 
塩田明彦 
原作手塚治虫 
出演妻夫木聡 
柴咲コウ 
瑛太 
杉本哲太 
麻生久美子 
土屋アンナ 
劇団ひとり 
原田美枝子 
中村嘉葎雄 
原田芳雄 
中井貴一 
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