●こんなお話
泥棒が盲目の老人の家に入ったら、そいつがサイコパスだった話。
●感想
泥棒たちが娘が事故で亡くしたときの賠償金が家にたんまりあるらしいという退役軍人の家に忍び込む序盤。番犬を眠らせ、警報を切って、家のどこかにあるお金を探す冒頭はなかなかの怖さでした。そして老人を眠らせようとしたら、さっきまで寝てたのにこちらを見ているというのも怖かったです。そして案の定、泥棒たちの存在がバレて、老人がいきなり銃を発砲して、計画がもろくも崩れる。
視力はないけど、その他の能力が抜群に高くて、お互いの知力や体力、心理戦を期待して見ていると、しだいにそこらへんももろくも崩れていきました。泥棒たちのすぐ横をズカズカ歩いて、音をたてないように息をひそめる。という序盤は怖くて、どうやってこの強い老人から逃れるのだろう? と楽しみに見ていると、中盤からはホラー映画的要素はなくなり、ただ銃をバンバン撃ってくるバイオレンス映画になってしまって残念でした。しかも結構へたっぴで全く怖くないという。
せっかくの視力が見えない男との対立という面白そうな設定が一切なくて、迫ってくる恐怖みたいなので勝負しないといけないのに、老人の怖さ不気味さがほとんどないのが面白さを感じられない原因でした。
そのため、鉄格子で窓がおおわれていたと思っていたら、泥棒が窓から転落したりして、その隙間どこにあったのだろう? こんだけ大騒ぎしても周りに誰もいない状況で、老人はどうやって衣食住を確保しているのだろう? とどめを刺したのかを確認しないおっちょこちょいな老人だったり、最初はちょっとした足音にも反応していたのに、後半は簡単に背後から襲われたりしてオマヌケな行動が酷すぎたり、この手のジャンル映画では仕方ないとはいえ、主人公たちがいくらボロボロになってもさっきまでフラフラだったのに、すぐに立ちあがって走り回ったりするのも失笑でした。
とはいえ、序盤はなかなかの緊張だし90分間楽しめるジャンル映画でした。そして番犬って凄いんだと確認できる映画でした。頑張れば、あの犬倒せるのではないのかと主人公たちに問いかける映画でした。
☆☆☆
鑑賞日: 2016/12/26 チネチッタ川崎 2017/07/14 Blu-ray
監督 | フェデ・アルバレス |
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脚本 | フェデ・アルバレス |
ロド・サヤゲス | |
製作 | サム・ライミ |
出演 | スティーヴン・ラング |
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ジェーン・レヴィ | |
ディラン・ミネット |
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