●こんなお話
全然重要なポストにいなかった閣僚がみんな爆破テロで死んじゃったので、繰り上げで大統領になっちゃったもんだし周りから全く期待されていないしテロリストも探さないとだしで大変な仕事の日々の21話。
●感想
「指定生存者」という制度そのものがまず興味を引く設定で、その仕組みの勝利とも言える面白さがあると思いました。ある日突然、無名に近かった閣僚が大統領に就任するという異常事態から始まり、「もし自分だったらどうするか」と想像したくなる導入が非常に効果的でした。
単なる設定の面白さだけで終わらず、そこから次々に広がっていく政治ドラマや陰謀の展開が見事で、1話ごとにしっかりフックがあって飽きることがなかったです。気づけば「次の話も気になる」と止まらなくなっていました。
物語はホワイトハウス内での政治的駆け引きを軸に、大統領としての重責に悩みながらも信念を貫こうとする主人公の姿が描かれる一方で、テロ事件の真相を追う現場の捜査官たちのアクションパートが同時進行する。緊張感ある会話劇と、テンポのいい捜査劇という異なるテイストがバランスよく織り交ぜられていて、見応えがありました。
そして、いかにも「怪しい人物」が次々に登場してくる展開も魅力的。誰が味方で誰が敵なのか、信頼できるのか疑うべきか、そうした人間関係の読み合いもこのドラマの醍醐味のひとつでした。そういった人物たちをどう突破していくのかという過程も丁寧に描かれていて、見ていて楽しいです。
ただ、テンポが良すぎるがゆえに、せっかくピンチな展開になっても次の話の冒頭ですんなり解決していたりして、危機そのものへの緊迫感はやや薄かったように感じもしました。ハラハラドキドキというよりは、サクサク進む政治エンタメとしての快適さが強かったです。
シーズンラストの「いかにも大統領らしい演説」については、個人的にはやや演出が過剰に思えてしまい、好みではなかった部分も。ただ、それを差し引いても最後まで一気に見られるだけの魅力とテンポの良さがあり、完成度は高いと思います。
次のシーズンでは、どんな新たな危機や陰謀が待ち受けているのか、ますます期待が高まる締めくくりでした。
☆☆☆☆
鑑賞日: 2018/05/24 NETFILX
製作 | デヴィッド・グッゲンハイム |
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出演 | キーファー・サザーランド |
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ナターシャ・マケルホーン | |
エイダン・カント | |
イタリア・リッチ | |
ラモニカ・ギャレット | |
タナー・ブキャナン | |
カル・ペン | |
マギー・Q |
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