●こんなお話
殺人鬼の魂が人形に乗り移って、その人形が殺人をする話。
●感想
物語は、犯人二人組が刑事に追いかけられているシーンから始まる。ところが、一人が仲間を見捨てて逃げ出し、置き去りにされた方は刑事に捕まろうとする二人への憎しみを吐きながら呪文を唱える。その結果、逃げてきたおもちゃ屋さんが爆発する。
主人公のアンディは、お母さんにテレビCMで流れているグッドガイ人形を欲しがるが、貯金がないために買ってもらえずがっかりする。しかしお母さんは、ホームレスから盗品かもしれないグッドガイ人形を入手し、アンディにプレゼントする。アンディはその人形と会話を楽しみ、嬉しそうに過ごす。
夜勤のためにお母さんは友達にアンディの子守を頼み、アンディを寝かしつけるが、人形は勝手に夜のニュースを見ている。さらにその友達が突然チャッキーに襲われて落とされて死亡。容疑がアンディにかかりそうになり、アンディはチャッキーとともに、冒頭で逃げた犯人の隠れ家へ向かう。チャッキーはガスを使って犯人を爆殺するが、その現場にいたアンディは病院に連れて行かれてしまう。
お母さんはチャッキーを持ち帰り、箱を調べると電池が入っている。しかしチャッキーの背中を開けると電池が入っていないことに気づき驚く。やがてチャッキーが襲いかかってくるが、母親はあきらめない。ホームレスから燃えたおもちゃ屋で入手したと聞き出し、刑事に相談する。
刑事が一人で車を運転中、チャッキーに襲われるが辛くも撃退。チャッキーは自分に魔術を教えた人物のもとへ向かい、人形なのに撃たれて血が出ることに困惑しつつ、魔術師を殺害する。死に際の魔術師は、チャッキーを殺すには心臓を撃てばいいと母親と刑事に伝える。
病院にいるアンディの元にチャッキーが襲来し、アンディは病室から逃げ出す。襲撃で医者が殺され、自宅に隠れるもチャッキーが追い詰め、乗り移りの儀式をされかかるところを刑事たちが間一髪で救出。チャッキーは暖炉で燃やされボロボロになるが、まだ襲いかかってきて最終的に刑事が射殺しておしまい。
この映画は「人形が襲ってくる」というアイデア一点突破で、わかりやすく適度に怖く、そして時折笑いも交えて楽しめるエンタメ作品でした。殺人鬼の魂が宿ったグッドガイ人形チャッキーが、手に入れた少年アンディの周囲で連続殺人を繰り返す。アンディは必死に「人形がやった」と訴えるが、誰も信じてくれず病院送りに。
母親や刑事も最初は信じないが、やがて自身が襲われたことでチャッキーの存在を認め、戦うことに。人形が話していると思ったら電池が入っていないという見せ方は、怖さをより引き立てる良い演出でした。チャッキーのしぶとさはターミネーターを彷彿とさせ、ボロボロになりながらも執拗に襲いかかる姿は圧巻。
怖くない時の表情でも少し不気味なのがアメリカ製人形の特徴で、チャッキーの表情の多彩さや歩き方の独特な味わいは、怖いだけでなくどこか可愛くも感じられ、キモさも相まって非常に魅力的でした。今見ると人形の動きがコメディにも見えてしまいましたが、それも味の一つでよくできたホラー映画として楽しめました。
☆☆☆☆
鑑賞日: 2016/11/16 Hulu 2023/11/28 Hulu
監督 | トム・ホランド |
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脚本 | ドン・マンシーニ |
ジョン・ラフィア | |
トム・ホランド |
出演 | キャサリン・ヒックス |
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クリス・サランドン | |
アレックス・ヴィンセント | |
ブラッド・ドゥーリフ | |
ダイナ・マノフ |
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