映画【カリスマ】感想(ネタバレ)

Karisuma
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●こんなお話

 人質事件の犯人と人質両方を助けることができなかった刑事。「世界の法則を回復せよ」という謎のメッセージを聞いて、休暇中に森の中にある1本の大木の争いに巻き込まれていく話。

●感想

 登場人物たちの状況設定などはほとんど説明されません。冒頭の人質事件の人質や犯人についても何の説明もなかったり、どうしてその人物たちがそこでこういうことをするのかとかも全くわからず、行間を必死で読まないといけない映画でした。
 とはいえ黒沢映画らしい廃墟や無機質な登場人物たちやバイオレンスに途端にコメディになったりして惹きつける魅力いっぱいの100分間。
 カリスマと呼ばれる木を必死で守る青年やカリスマが森を破壊してしまう毒を出していると伐採しようとする学者に大金で売ろうとする業者などが入り乱れます。主人公の前に次から次へと登場人物たちが現れて、最初のカリスマが燃やされたあたりから戸惑ってばかりだった主人公が能動的に動き始めます。

 頭をハンマーでトントン叩いたり、日本刀をお腹に突き刺したりと痛いバイオレンスシーンが面白かったです。そうかと思えばコミカルな音楽が流れてドタバタが始まったり。

 舞台は森の記を巡るストーリーですが、「世界の法則を回復せよ」というメッセージを考えると広い世界の話なのかなーと思ったりする寓話的な映画で面白かったです。

☆☆☆☆

鑑賞日:2013/08/07 Hulu

監督黒沢清 
脚本黒沢清 
出演役所広司 
池内博之 
風吹ジュン 
洞口依子 
 
松重豊 
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