映画【ブレードランナー 2049】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 前作から30年後で前作の主人公の子どもがいるらしいぞとみんなで探す話。

●感想

 前作で失踪した主人公とレプリカントのヒロインの間に子どもができたらしいってんで、主人公のブレードランナーやレプリカントを開発している人とかが前作の主人公を探すというメインの流れがあって、手がかりをもとに次の場所に行って人物に会ってまた手がかりを知ってというシンプルな捜査ものですが。さすがはこの監督さんの作品だけどあってハリウッドのエンタメ大作ではなく、完全な作家性全開のアート映画なので、正直キツイ160分でした。 

 静かな序盤から中盤はそれでも楽しんで見ることができて、物凄い人工知能を持ったスマホみたいなのとのやりとりとかは面白かったです。中盤からハリソン・フォードが出てきたあたりからやたらとうるさい銃撃音や「ブボー!」という効果音みたいな音楽が延々と垂れ流されるので、「いま飛行機が通ってるのかな?」と勘違いしてしまうかのような音楽の使い方にだんだんと辟易してしまいました。それにいろいろ間延びしてしまっているのでタダでさえ長い上映時間が体感時間がもっと長く感じました。主人公と前作の主人公が戦うくだりとか果たして必要だったのかと考えながら見るアクションでした。 

 静かな会話劇でしかもその内容が普通にかみ合う会話でもないので、お互い何を話してちゃんと通じているのかなとか必死に行間を読み取るのに疲れる内容でした。映像もお金がかかっているのが感じ取れる豪華な画面ですが、30年前の1作目のデザインや世界観の革新性も全くないと思いました。それにテーマ曲で盛り上がれない続編というのも残念でした。 

 登場人物のほとんどがレプリカントで人間はどこ行っちゃったんだろう? そもそもレプリカントと人類の立ち位置がどうなっているんだろう? 主人公1人だけしかブレードランナーっていないのかな? この映画が終わってもジャレット・レトは部下を待ちぼうけになっちゃってるんではないのだろうか? 警察内部の警備がゆるゆるで簡単に遺骨を盗まれたり、上司のもとに殺し屋がやってきたりとかストーリーの突っ込みどころが気になってしまう作品であり、そして戦う主人公とカタキ役の後ろであっぷあっぷしている前作の主人公。という構図はギャグなのかな? そもそも主人公はどうしてカタキ役と前作の主人公があそこにいると知って突撃してきのだろう? とか。同期してからのラブシーンとか【ゴースト】みたいなのも笑いそうになるのを周囲の様子をうかがってしまうという気を使う映画でした。 

☆☆

観賞日: 2017/11/01 TOHOシネマズ川崎  2018/06/01 Blu-ray 2020/11/29 BSフジ

監督ドゥニ・ヴィルヌーヴ 
脚本ハンプトン・ファンチャー 
マイケル・グリーン 
原案ハンプトン・ファンチャー 
製作総指揮リドリー・スコット 
出演ハリソン・フォード 
ライアン・ゴズリング 
ロビン・ライト 
アナ・デ・アルマス 
シルヴィア・フークス 
カーラ・ジュリ 
マッケンジー・デーヴィス 
バーカッド・アブディ 
デイヴ・バウティスタ 
ジャレッド・レト 

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