映画【アマルフィ 女神の報酬】感想(ネタバレ)

amalfi
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●こんなお話

 イタリアでG8が開催されて大使館職員たちが大忙しの時に日本人の娘さんが迷子になったってんで主人公の外交官がその仕事をやるけど、何やら誘拐事件だってんでイタリアの観光地を走り回る話。

●感想

 イタリアロケでいろんな観光地が見られて旅歩き的な視点で見ることができる観光映画として楽しめる内容でした。

 ただ最初は誘拐事件が発生して主人公の外交官が娘さんの父親だと名乗っちゃったものだから娘を誘拐されたヒロインの母親と行動をともにして犯人の要求の場所へ右往左往する。ここらへんまではイタリアの景色を見られて満足でしたが、しだいに誘拐事件は陽動で実はG8に参加する日本の外務大臣が犯人たちの狙いだったんだというのがわかってきますが、そこらへんから犯人たちが何でわざわざこんなめんどくさい方法で犯行に及んだんだとか細かい部分が気になってしまって事件で危機的状況になったりしますが、全くハラハラドキドキすることがないのが致命的だと思いました。

 主人公は渋い表情でいるだけで本当の主人公はヒロインだと思いますが、このヒロインも娘を誘拐されているとはいえわがままにしか見えないし、お前が娘さんから目を離したから発端の事件が発生しちゃったのではないのかとか終始好きになれなかったです。そもそも主人公の外交官もG8という大イベントがあるのに誘拐事件しか手をつけないのは果たしてどうなのだろうかとか思っちゃいます。クライマックスの犯人グループの籠城もこれまた簡単に改心してしまって、ここらへんも全くハラハラドキドキしなくて痛かったです。

 外交官や大使館員たちの役者さんたちは豪華で何かしらの役割があるのかと思いきや、ほんとに端役なので、だったらもっと他に力入れるところがあったのではなかろうかと思ってしまいます。イタリア警察とか登場させる必要があったのかと思うほど、全く役に立たない存在でした。

 途中で盛り上がっていた音楽とともに画面がバツン! と黒味になる演出というのは一体なんだったんだろうか? と本気で意図を知りたくなってしまったり、そもそもアマルフィが舞台の意味あったのだろうか? 女神の報酬ってタイトルの女神って誰のことなんだろう? 報酬ってなんだったんだろうとノイズが気になってしまってせっかくの大作なのにもったいない映画でした。

☆☆

鑑賞日: 2009/12/26 DVD  2016/02/02 NETFLIX

監督西谷弘 
原作真保裕一 
出演織田裕二 
天海祐希 
戸田恵梨香 
佐藤浩市 
大塚寧々 
伊藤淳史 
小野寺昭 
平田満 
佐野史郎 
サラ・ブライトマン 
中井貴一 
福山雅治 
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