●こんなお話
世界一の大富豪のお孫さんが誘拐されるけど、誘拐犯より敵は身内にいる話。
●感想
映像はスタイリッシュでかっこよく役者さんたちも熱演で130分引っ張られましたが、いかんせんお話の方はただ誰にも感情移入しにくい構成でどういう気持ちで見たらいいのかわからなかったです。
強欲なおじいさんの怪物っぷりやかと思えばさびしい人間なのか、そんな義理の祖父に立ちむかうお母さんも駆け引きみたいなものはあんまりなくて、彼女と行動をともにするマーク・ウォールバーグも祖父側の人間なのか母親側の人間なのかもよくわからず、そして凄腕の交渉人なのかなんなのかわからず、わかりやすい見せ場もないので、ただ群がるマスコミを追い払うだけのキャラクターにしか見えなかったです。
誘拐された側も強盗団が顔を見られたのくだりとかズッコケ強盗団っぷりが凄くて、そんなに怖くないし、後半に出てくる投資家強盗犯の怖さもこれまたあまり感じられなくて、誘拐犯とお孫さんとのストックホルム症候群的な交流もただただ淡々と描かれるだけにしか見えなかったです。
誘拐ものの救えるのか救えないのかのハラハラドキドキのサスペンスなのか世界一の大富豪の常識が通じない特異なキャラクターを見せるのか、ちょっとどっちつかずな映画で、クライマックスのお孫さんと彼を探す主人公たちとマフィアの追いかけっこも再会するまでの感動とかも特になくて、むしろ偶然っぷりのいきなりの展開さに呆然としながら終わってしまいました。
ケヴィン・スペイシーの降板からあっという間の再撮影でのクリストファー・プラマーという映画の外で起こった出来事が気になってしまって、クリストファー・プラマー凄いなというところで感心してしまう映画でした。
☆☆
鑑賞日: 2018/06/08 TOHOシネマズ川崎
監督 | リドリー・スコット |
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脚本 | デヴィッド・スカルパ |
原作 | ジョン・ピアースン |
出演 | ミシェル・ウィリアムズ |
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クリストファー・プラマー | |
ティモシー・ハットン | |
ロマン・デュリス | |
チャーリー・プラマー | |
マーク・ウォールバーグ |
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