●こんなお話
2020年の世界大戦後の崩壊した東京を舞台に超能力者となってしまった人間が暴走していく話。
●感想
冒頭の主人公たち暴走族がライバル暴走族たちのチェイスシーンに始まり、おじいちゃんみたいな少年と彼を逃がそうとする男性。この冒頭のアクションシーンで、このネオ東京という舞台の熱気や湿度、匂いまで伝わってくる映像が凄いです。他のアニメーションと作り方とか何が違うのかわかりませんが圧倒的な迫力が凄いです。
主人公たちの仲間の1人が少年と接触して軍隊に連れてかれていっちゃう。そこからその仲間に超能力が現れていって……。
テツオというその超能力者はチームの中でもいじられキャラでみんなからいつもからかわれてるけど、助けてもらわなくても自分でできる。いつも命令されるのが嫌な劣等感を持っていて、超能力を発動したことによってもう周りのいう事を聞かなくなっていくという暴走っぷりが面白いです。
主人公のカネダは地下組織と協力して何とか救おうとするけど、それがテツオにとっては余計なお世話。
バイオレンス描写も容赦なくて次々に人が死んで行きます。
圧倒的な世界観ですぐそこにいて住んでいるかのようなリアルな映画ですが、原作を読まないとわからないのかストーリーがよくわからない部分もありました。
主人公はただの暴走族かと思いきやそもそも何であんなに強いんだろう? 主人公のバイクだけ凄い性能だけど、学生さんがどうやって手に入れたんだろう? 軍人のクーデターとかよくわからなくて、悪い政治家みたいな人が逃げたりする描写果たしているのかな? 地下組織も前半は出てきたけど後半消えちゃうのも描く必要あったのか? そもそも冒頭で超能力者を逃がしてたけど何で逃がしてたのだろう? 後半、超能力者飛んでいたので冒頭の走って逃げるシーンは何だったんだろう? 主人公はテツオに飲みこまれて、超能力者たちが「彼は無関係だから」みたいなこと言って救おうとしますが、なぜ主人公だけ救うのだろう? テツオの彼女とかは何で助けなかったのだろう?
とかいろいろ気になる部分もありました。これだったらカネダとテツオの友情をもっと掘り下げた方がよかったのではないかなと思いながら見てました。後半の回想で、養護施設みたいなところでいじめられたテツオを助けたカネダのやりとりとかわずかだけど感動してまったので、そこらへんを深く描いてほしかったです。
けれども全く古臭さを感じないカッコいいアニメーションだと思いました。
☆☆☆☆☆
鑑賞日: 2014/07/25 Blu-ray
監督 | 大友克洋 |
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脚本 | 大友克洋 |
橋本以蔵 | |
原作 | 大友克洋 |
出演 | 岩田光央 |
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佐々木望 | |
小山茉美 | |
石田太郎 | |
玄田哲章 | |
大竹宏 | |
伊藤福恵 | |
中村龍彦 | |
神藤一弘 | |
草尾毅 | |
大倉正章 | |
秋元洋介 | |
渕崎ゆり子 | |
鈴木瑞穂 |