●こんなお話
バットマンがゴッサムシティを支配しようとする男と戦う話。
●感想
バットマンが登場するまで開始45分ほどだったと思いますが、長いです。一体、誰の何のための映画なのか早く提示して展開してほしかったです。それと登場人物が今の気持ちをすべて喋るのでえらく展開の進みが悪くて、退屈さを加速させて冗長な160分でした。1番笑ったのが、真犯人的な人物が「自分の過去はこんなことがあって……」と語っている間に爆弾をいじくられるっつうミスをしてしまう。何でこんな2時間サスペンスみたいにみんな自分語りをするのだろう? と突っ込んでしまいました。
この映画全体として重厚な雰囲気があるルックなのに、リアリティがどこまで下げてみていいのかわからなくて、いわゆる突っ込みどころ満載なのでどういうスタンスで見ていいのか戸惑ってしまいました。
悪役たちは何やら科学者を誘拐して何かゴッサムの地下で仕掛けているらしい。それと女泥棒がいて、主人公の指紋を盗んで議員に売っているらしい。という序盤。バットマンは隠遁生活している。
んで、やっとこさバットマンが登場して証券取引所を襲撃した悪役とカーチェイスしたり。このチェイスシーンも前作と同じで何の迫力もないので時間が早く立たないかと祈るばかりでした。
悪役のベインの目的は、ゴッサムを権力者を貶めて社会主義みたいなことをしますが、核爆弾を市民に委ねると言いながら、結局は市民は家に軟禁状態にしているだけですし、主人公の味方たちもレジスタンス活動をしていますが。ものすごい普通に歩き回ってるし。何で捕まらないの? 何で氷の上無事に歩けたの? とかいちいち気になってしまいました。
主人公は敗北して謎の洞窟に閉じ込められますが、よくわからないけどジャンプして這い上がることをすれば出れるらしい。なぜか、主人公は腕立てをして鍛えるっつう。体重くならないのかな? その洞窟からゴッサムまでの距離もわからないし。なんで洞窟に警備がいないのかも謎でした。
全体的に登場人物の場所が謎で、さっき捕まってたのに次の登場では普通に出ていたりとどういう配置になっているのかもわからなかったです。
アクションシーンも相変わらず迫力不足で、殴りあうのをただバストショットで見せるだけ。そしてかっこ悪い悪役の退場の仕方。最初はかっこよかったのにしだいに小物の扱い方になってしまうかなしさったらないです。
一体犯人の目的は何なのか? 何でこんなまわりくどいことをするのかわかりませんでした。ゴッサムシティの人口は果たして何人なのかわかりませんが、傭兵プラス逃がした囚人だけで街を占拠してしまうっつうのがすごいです。そもそも敵の武装とかもどこがスポンサーになっているのか思想とかを共鳴して集まっているメンバーなのかとかも気になりました。そして、敵が中性子爆弾を持っているからと言っても、街を爆撃してしまえば終わりのような気もしますが。この世界のアメリカ軍は何の武器もないみたいでした。3か月だかトンネルに生き埋めになっていた警官たちが出てきて速攻戦えるのも摩訶不思議でまるでマシンのような人たちなのがすごいです。しかもマシンガン相手に素手で立ち向かうっつうバンザイ突撃をするのが爆笑シーンに仕上がってました。しかも3000人という大量の警官。
160分も長い時間を使って一体何を描きたかったのか? 何故、1作目と同じことをする意味があったのか? そして日本人としては核爆弾のオチがイライラするもので許せないのもいただけなかったです。あんな風にしてしまったら、環境破壊とんでもないんだろうなと思いながら見てました。アメリカ人にとっては核兵器がでっかい爆弾程度にしか思っていないんだと改めて感じる映画でした。
☆☆
鑑賞日: 2012/07/20 Blu-ray
監督 | クリストファー・ノーラン |
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脚本 | ジョナサン・ノーラン |
クリストファー・ノーラン |
出演 | クリスチャン・ベイル |
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マイケル・ケイン | |
ゲイリー・オールドマン | |
アン・ハサウェイ | |
トム・ハーディ | |
マリオン・コティヤール | |
ジョセフ・ゴードン=レヴィット | |
モーガン・フリーマン | |
キリアン・マーフィー |
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