映画【ダークナイト ライジング】感想(ネタバレ):バットマン復活とゴッサム最終決戦

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●こんなお話

 バットマンがゴッサムシティを支配しようとする男と戦う話。

●感想

 CIAの輸送機が上空で襲撃される。傭兵ベインは核物理学者の博士を拉致し、自らの計画に利用する。

 それから8年後。ハービー・デントの死は英雄として扱われ、デント法によりゴッサムは重犯罪者を大量収監し、表面上の平和を保っている。バットマンは姿を消し、ブルース・ウェインは膝を痛めたままウェイン邸に閉じこもっている。世間からも孤立し、社交の場にも現れない。

 そこへ泥棒セリーナ・カイルが侵入し、ブルースの指紋を盗み出す。彼女は過去の犯罪歴を抹消できる装置“クリーンスレート”を求めて動いている。

 若い警官ジョン・ブレイクは、孤児時代の経験からブルースがバットマンであると見抜き、街には再び象徴が必要だと訴える。

 ウェイン社がかつて開発した核融合炉は、クリーンエネルギー計画として作られたが、兵器転用の危険から封印されていた。ベインはゴッサム証券取引所を襲撃してブルースを経済的に破綻させ、さらに炉心を奪取する。

 ブルースは再びバットマンとして復帰するが、下水道でベインと対決し圧倒的な力の差で敗北する。背骨を損傷させられ、遠く離れた地下牢“奈落”へ投獄される。そこは巨大な縦穴の底にあり、壁を跳躍して上がらなければ脱出できない構造になっている。

 かつて一人の子供だけが脱出に成功したという伝説がある。ブルースは囚人の医師の助言で身体を治療し、何度も挑戦する。命綱に頼る限り恐怖を克服できないと悟り、ロープなしで跳躍し、ついに脱出する。

 その頃ゴッサムでは、ベインがブラックゲート刑務所を解放し、デントの罪を暴露する。橋を爆破し街を封鎖。奪った炉心を原子爆弾へ改造し、5か月後に爆発すると宣言する。実際には遠隔起爆装置でいつでも爆破可能な状態にしていた。

 富裕層を裁く“人民裁判”が開かれ、市は無法地帯となる。警官は地下トンネルに閉じ込められ、市民は人質状態に置かれる。

 ブルースはゴッサムへ戻り、セリーナ、ブレイク、ゴードンと連携し反撃を開始する。警官たちを解放し、市街戦が始まる。

 バットマンはベインを追い詰め、マスクのチューブを破壊して優位に立つ。だがウェイン社幹部ミランダ・テイトが自らをタリア・アル・グールだと明かす。彼女こそ奈落から脱出した子供であり、ラーズ・アル・グールの娘だった。ベインは彼女を守る存在だった。

 タリアは爆弾の起爆を図るが、ゴードンが制御装置を破壊する。タリアは逃走中のトラック事故で致命傷を負い死亡する。

 しかし炉心は不安定化し、爆発は止められない。バットマンは飛行艇“ザ・バット”で爆弾を海上へ運ぶ。ゴッサム沖で爆発が起き、彼は死亡したと見なされる。

 葬儀が行われ、ブルースの遺産が整理される。アルフレッドはかつて語ったフィレンツェのカフェで、セリーナと静かに暮らすブルースの姿を目にする。

 最後にジョン・ブレイクの本名がロビンであると明かされ、彼がバットケイブへ続く洞窟を発見する場面でおしまい。


 冒頭から重厚な雰囲気が漂い、都市神話の終章としてのスケールは圧倒的でした。ただ、バットマンが本格的に動き出すまでに時間を要し、物語の焦点が定まるまでやや長く感じました。

 登場人物が自身の過去や動機を語る場面が多く、説明が積み重なることでテンポが緩やかになっている印象も受けます。真相を明かす場面での独白はドラマ性を強める一方で、緊迫感を削いでしまう瞬間もありました。

 ゴッサム封鎖や市街戦は壮観ですが、現実感との距離感に戸惑う部分もあります。数か月地下に閉じ込められた警官隊が即座に戦線復帰する展開や、市民統制の描写など、どう受け止めるべきか迷うところもありました。

 ベインの思想や行動原理は革命的な装いをまといながら、実際には復讐劇へと収束します。その構造は興味深いものの、動機の提示がやや遠回りに感じられる場面も感じます。

 終盤の核爆弾処理の描写についても、壮大な自己犠牲として演出されていますが、核という題材をどう受け止めるかは観る側の立場によって大きく印象が変わると感じました。

 全体として、三部作の完結編として神話的な物語を提示する作品です。重厚な世界観と象徴性を重視した構成であり、そのスケールをどう楽しむかが鑑賞の鍵になる一本でした。

☆☆

鑑賞日: 2012/07/20 Blu-ray 2026/02/25 U-NEXT

監督クリストファー・ノーラン 
脚本ジョナサン・ノーラン 
クリストファー・ノーラン 
出演クリスチャン・ベイル 
マイケル・ケイン 
ゲイリー・オールドマン 
アン・ハサウェイ 
トム・ハーディ 
マリオン・コティヤール 
ジョセフ・ゴードン=レヴィット 
モーガン・フリーマン 
キリアン・マーフィー 

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