●こんなお話
ボーイスカウトの少年たちが地球侵略する宇宙人に捕まって頑張ったりする話。
●感想
宇宙人が地球の資源を狙って侵略を企てますが、「地球にはガメラがいる」と知るや否や恐れを抱きます。一方その頃、ボーイスカウトに参加していた少年たちは、潜水艇にいたずらをして大人たちを困らせ、「夕飯抜きだぞ」などと叱られながらも楽しげに笑い合っている日常が描かれます。
その後、子どもたちが訓練の一環として潜水艇に乗り込むと、偶然ガメラを発見。ガメラと無邪気に遊んだり、友だちのように交流する姿が印象的でした。しかし突如として怪獣が現れ、ガメラは子どもたちを守りながら激しい戦いを繰り広げます。これを見た宇宙人たちは「子どもがガメラの弱点なのでは」と考え、主人公の少年たちを誘拐してしまいます。
宇宙船に連れて行かれた子どもたちは、あちこち探検するもののやがて捕まってしまいますが、過去のいたずらの経験を応用して脱出を試みます。地球では各国の代表者たちが緊急会議を開き、「宇宙人に降伏するか、それとも宇宙船ごと子どもたちを攻撃するか」という究極の選択を迫られます。そして子どもを守るために宇宙人に降伏するという決断が下されます。
しかし子どもたちは、潜水艇へのいたずらで得た知識を活かして宇宙船にも細工を仕掛け、脱出。宇宙人たちはガメラを操って子どもたちに襲いかかろうとするが、子どもたちの仕掛けたいたずらが裏目に出て、ガメラは逆に宇宙船を攻撃。追い詰められた宇宙人のボスは手下と合体して巨大怪獣となり、ガメラとの決戦に突入。
壮絶な戦いの末、ガメラはその巨大怪獣を宇宙空間に運び、凍らせた状態で地球に落下させて決着をつける。そして物語の最後では、ボーイスカウトたちと主人公の少年たちが再会し、再び「夕飯抜きよ」と大人たちに叱られつつも笑い合っておしまい。
本作では、子どもたちのバディものという構成が非常に新鮮で、少年たちの冒険や連携が中心に描かれている点が特徴的でした。宇宙船のデザインも魅力的で、球体が連なった蜂のようなフォルムや色彩は独特の個性を放っており、印象に残りました。また、ガメラのお腹にイカのような怪獣が何度も突き刺してくる場面など、意外とバイオレンスな描写もあります。
ただし全体としてはかなり子ども向けのトーンが強く、小学生くらいの年齢層にはぴったりの内容だと思います。そのため、大人の視点から見ると、ゆるい展開やプロレスのような怪獣バトル、人間ドラマのパートにやや物足りなさを感じるかもしれません。
☆☆
鑑賞日:2024/06/21 Hulu
監督 | 湯浅憲明 |
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脚本 | 高橋二三 |
出演 | 本郷功次郎 |
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高塚徹 | |
カール・クレイク | |
八重垣路子 | |
渥美マリ | |
八代順子 | |
ピーター・ウィリアムス | |
藤山浩二 | |
北原義郎 | |
高田宗彦 | |
メリー・ムラス | |
橋本力 | |
豪健司 | |
夏木章 | |
中原健 | |
山根圭一郎 | |
若山弦蔵 |